日本アニメーションの現在とこれから

日本アニメーションの現在とこれから
真の「作家の時代」へ向けて

 2022年、日本アニメーションは数多くの話題作を生み出した。
アニメ映画では『ONE PIECE FILM RED』『すずめの戸締まり』
『THE FIRST SLAM DUNK』といった大ヒット作が登場。
さらに『グッバイ、ドン・グリーズ!』『犬王』『夏へのトンネル、さよならの出口』といった
特徴的な演出の作品が数多く制作された。
TVアニメシーンにおいても、『メイドインアビス 烈日の黄金郷』や『チェンソーマン』など、
劇場版クオリティに肉薄する作画・演出がインパクトを残した。
今のアニメーション市場では、“突出した作家性”が求められている。

 今後も作家主導によるアニメーションが作られ続けていくためには、
商業的な評価とあわせて映画祭などでの「顕彰の文化」を育てていかなければならない。
一方、今までその役割を担っていた文化庁メディア芸術祭は2022年に終了し、
2023年3月からは押井守監督が審査員長を務める新潟国際アニメーション映画祭が新しく開催される。
そんな変わりゆく日本アニメーションの状況を、インタビューとコラムで紐解く。