小橋川建、髙橋雄祐、櫻井圭佑監督、『君に幸あれよ』制作の経緯を涙ながらに明かす
映画『君に幸あれよ』の公開初日舞台挨拶が2月4日に渋谷ユーロスペースにて行われ、主演の小橋川建、髙橋雄祐、櫻井圭佑監督が舞台挨拶を行った。
本作は、人に興味を持つことを避けてきていた裏社会で生きる男が、同じように荒んだ境遇ながら無垢な青年との出会いを通して少しづつ変わっていくバディムービー。俳優・写真家としても活躍する撮影当時25歳の新人監督・櫻井が、ほぼ20代のキャスト・スタッフとともに作り上げた。
ほぼ満席の客席を前にして初めての舞台挨拶に登壇した、主演でプロデューサーの小橋川は「30歳になる歳に俳優をやめようか悩んでいた時に、コロナ禍で仕事が全くなくなって。そんな時に、監督をするから映画を作ろうといってくれたのが、ここにいる櫻井と(一緒にプロデューサーと出演を買って出た)髙橋だった」と涙で声を詰まらせながら語った。
櫻井監督は、「長編映画を撮ろうと話が上がった2日後には脚本を上げ、その後瞬く間に人が集まり、 2週間後にはクランクインした」と作品が作られた経緯を明かし、「『この映画を撮らなければいけない』、一種の強迫観念のようなものすら感じながら仲間と共に走り抜けました」と撮影時の思い出を明かした。
また、奇跡的な出会いを経て集まったキャスト・スタッフについて、「撮影当時僕も25歳、撮影の寺本(慎一朗)など30代以下の素晴らしいスタッフが短期間で揃い、熱い思いを注いでくれた。俳優やスタッフって、番手が高い人が優遇されて、これまでも苦い思いをを感じていたので、僕が初監督をやるとなった時には、スタッフ・俳優みんなが作品について意見を言い合えて、立場も関係なく、みんなが作品に責任をもてる、そんな現場がいいなと思っていて。小橋川が筆頭に立ってみんなをまとめてくれたから、僕はそれにのっかって、みんなが熱い思いで作れた。20代だからこその空気感でできた現場でした」と2年前の熱い現場について話した。
また共同プロデューサーであり、主演の小橋川や監督の櫻井とともに、この映画を作るキーマンのひとりとなった髙橋は、「脚本を読んだ時に、櫻井監督の温度が伝わってきて。暖かさというか愛みたいないものが、それがにじみ出たらよいなと思って一生懸命演じました」と映画の理人さながらの雰囲気で話すと、MCの伊藤さとりからも「まるで映画から抜けたしたよう」とそのキャラクターを絶賛される。
最後にサプライズで、髙橋と櫻井監督から小橋川に花束が送られ、「彼に幸あれと始まった映画ですが、ひとつの可能性を見せてくれたし、僕らはこの映画があって既に救われていて、ここに立てているってことが、この映画に生かされたと思っていますし、この映画を機にもっともっと精進していきたいと思っています」と締めた。
■公開情報
『君に幸あれよ』
渋谷ユーロスペースほか公開中
監督・脚本・編集:櫻井圭佑
出演:小橋川建、髙橋雄祐、玉代勢圭司、久場雄太、浦山佳樹、鈴木武、二宮芽生、松浦祐也、中島ひろ子、諏訪太郎
アソシエイトプロデューサー:前信介
プロデューサー:小橋川建、櫻井圭佑、髙橋雄祐
配給・宣伝:MAP
2022/日本/カラー/78分
©︎映画「君に幸あれよ」製作委員会
公式Twitter:@kimisachi_film