『相棒』水谷豊、『記憶捜査』北大路欣也ら、ベテランが支える秋ドラマ

 海外ではジム・キャリーやブルース・ウィリスが引退を表明するなど、60代で自らのキャリアに幕を下ろす俳優も少なくはない中、日本では10月期のドラマだけでも、多くの作品に70代のレギュラーキャストが出演しており、作品を引き続き牽引している。

 まずは人気シリーズ『相棒 season21』(テレビ朝日系)の主人公・杉下右京役の水谷豊。今シーズンでは初代相棒・亀山薫(寺脇康文)が再び右京の“相棒”として帰ってくるため、特に長年のファンにはたまらない展開が待ち受けていそうだ。

 同じく刑事作品で主演を70代キャストが務め、若手とバディを組むのが『記憶捜査3~新宿東署事件ファイル~』(テレビ東京系)だ。主演の北大路欣也演じる敏腕刑事は定年間近に起きた事件で怪我を負い車椅子生活となるが、人並み外れた土地勘を頼りに詳細に記憶した「昭和」「平成」の街のイメージを呼び起こし、現代に起きる難事件を解決していく。

 やはりベテランキャストがいることで、過去の出来事や知識を持ち出してのストーリー展開が可能になるため、一気に作中の時間や時代設定の制約が広がる。さらに若手俳優の上白石萌音や松島聡(Sexy Zone)演じる新人刑事らとの掛け合いで、今と当時との比較が浮き彫りになり、それが事件解決の鍵になったりもする。

“現役刑事”井浦新VS“元刑事”柴田恭兵がぶつかり合う 『連続ドラマW 両刃の斧』11月放送へ

井浦新と柴田恭兵がW主演を務める『連続ドラマW 両刃の斧』が、WOWOWで11月に放送されることが決定した。  原作は、『雪冤…

 刑事もので“元刑事”と“現役刑事”の元バディの関係性について描かれるのが『連続ドラマW 両刃の斧』(WOWOW)だ。15年前に長女を何者かに殺害された元刑事・柴崎佐千夫役を柴田恭兵が、そしてその元部下で現役刑事・川澄成克役を井浦新がW主演で演じる。東映の人気映画『あぶない刑事』シリーズで主人公・大下勇次役を務めた柴田が“元刑事”役を演じるというだけで期待に胸を踊らせてしまう。

 刑事と元刑事、疑う側と疑われる側、恩師と弟子……あらゆる関係値の中で2人の男が対峙するようで、ここのところ『最愛』(TBS系)を筆頭に“見守る”側の立場にいることが多い井浦が誰かの背中を追いかける側になる。柴田との真っ向勝負の中でどんな一面が引き出されるのか楽しみだ。

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