『幽☆遊☆白書』実写化を機に配役問題を考える ファンが求める本質は“原作への理解度”

 Netflixオリジナルドラマシリーズとして、2023年12月に配信予定である実写版『幽☆遊☆白書』のメインキャラクターのキービジュアルが発表され、波紋を呼んでいる。本作では、14歳の主人公・浦飯幽助が子供を助けたことで死亡。幽助の死は霊界にとって予想外の事態であったため、生き返るチャンスとして試練をこなして行くさまが描かれる。なお、原作漫画では幽助が試練をこなす「霊界死闘編」、メインキャラクターが集結する「霊界探偵編」などいくつかのパートを経て物語が進んでいく。

 発表されたメインキャラクターのビジュアルとともにそれぞれを演じる役者も併せて発表となったが、SNSなどではファンから批判が殺到している。特に批判の対象となっているのは、原作のキャラクター造形から離れてしまったビジュアルに対してであり、「原作が好きだから観ない」と発言しているファンも見受けられた。一方、2019年から公演開始された舞台版ではキャラクター造形をできる限り原作に寄せており、ファンからの評価も高い。そのためドラマ版と舞台版でビジュアルのクオリティを比較するファンの発言も多かった。

 人気漫画の実写化はビジュアルの段階で批判されることが多く、近年の作品では『進撃の巨人』や『鋼の錬金術師』などが記憶に新しい。なお、前述した作品はどちらもメインキャラクターにアジア人以外が多く登場するため、「そもそも日本人が演じることに無理がある」といった指摘もあった。

 こうした批判の的となる作品は、特に少年・青年漫画が原作の作品に多い傾向がある。両漫画は現実世界と大きく離れた世界観を持ち、同時にキャラクターアイコンとして成立するキャラクターデザインの作品が目立つ。特にファン歴が長ければ長いほど原作漫画に対する思い入れも強くなり、アニメ化や実写化の際に違和感を感じやすくなるだろう。そもそも漫画作品は、漫画家の意志と発表された作品が直列状態で世に出ているものがほとんどだ。そのため、他者からの視点や解釈が含まれ新たに制作されるアニメや実写版は、原作ファンとしては受け入れ難い部分がどうしても出てきてしまう。また放送時間の関係から原作で描かれているエピソードが削られてしまうこともあるため、そうした点でも批判されることが多い。

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