そんな彼が、7月18日からスタートするドラマ、『魔法のリノベ』（カンテレ・フジテレビ系）で、バツ2で7歳の息子を持つシングルファザー、福山玄之介を演じるというから楽しみだ。いい人過ぎて押しが弱い営業マンというキャラクターだというから、柔らかさや優しさが全面に出ている間宮祥太朗を見られるのではないだろうか。“困り顔”が板についているというのも新鮮だ。

　現代の若手の俳優が、演技で自然な父性を醸し出し説得力をもたせることはかなりハードルが高いと思う。特に男性の場合、実生活で子供がいるかどうか、がまったく関係しないとは言い切れない。もちろん、実生活で子供がいなくても演技力で本当の父親かのように錯覚させるのが演技なわけだが、突然顔を合わせ、限られた期間だけ“親子”として演技をする時、自然な親子に見えるか、父性を醸し出せるかどうか、は人によってかなり差が出る。

　今回の子役、岩川晴は、間宮祥太朗の幼少期を2度も演じたことがあり、間宮は「スムーズで波長が合うと思います。何も心配することがないですね」（※1）と話しているので、かなり期待できる。

　また7月8日から公開されている映画、島崎藤村原作の『破戒』で主演も務めている。被差別部落出身だが、そのことを隠し教員として生きている青年・瀬川丑松という、今までにないかなりチャレンジングな役柄。軽かったりチャラかったり熱かったりする男とはまた違う、苦悩と葛藤を繰り返す彼の表情を堪能できるハズだ。

　監督に「間宮祥太朗は違う次元に行ってしまった」（※2）とまで言わしめた演技は、彼がまだ出していなかった演技力が引きずり出された、ある種の覚醒なのではないだろうか。役の振り幅の幅自体をさらに広げた彼の今後がますます楽しみだ。

参考

※1.https://www.ktv.jp/mahorino/topics/06.html　
※2.https://www.toei.co.jp/release/movie/1228262_979.html

■放送情報
『魔法のリノベ』
カンテレ・フジテレビ系にて、7月18日（月）スタート 毎週月曜22:00〜放送
※初回15分拡大
出演：波瑠、間宮祥太朗、金子大地、吉野北人（THE RAMPAGE）、SUMIRE、本多力、山下航平、YOU、近藤芳正、原田泰造、遠藤憲一
第1話ゲスト：中山美穂、寺脇康文
原作：星崎真紀 『魔法のリノベ』（双葉社 JOUR COMICS）
脚本：上田誠（ヨーロッパ企画）
主題歌：ヨルシカ（ユニバーサルJ）
音楽：瀬川英史
プロデューサー：岡光寛子（カンテレ）、伊藤茜（メディアプルポ）、田端綾子（メディアプルポ）
監督：瑠東東一郎、本田隆一
制作協力：メディアプルポ
制作著作：カンテレ
(c)カンテレ
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