『マイファミリー』二宮和也が友のため再び立ち上がる 5年前の事件につながる手がかりも?

 温人と三輪は家族を守るという一点でつながっている。もう一人、父親として同じ思いを共有したのが東堂だった。5年前に起きた誘拐事件の被害者である心春(野澤しおり)の父親が東堂で、行方不明になった娘を救うため、警察を辞めて犯人に結び付く手がかりを探っていた。温人に黙って友果の事件の暴露本を出版したのも、犯人をあぶり出すことが目的だった。友果を救出したとき、すぐ近くにいるはずの犯人を追わなかったのは友果の命を優先したため。犯人を見逃した東堂はどれほど無念だったことか。東堂の心境を察し、温人は犯人の逮捕を誓う。

 友果の事件がなければ、温人も東堂が背負うものの重さを理解できなかった。連続誘拐事件は、被害者だけでなく残された家族にとって消えない傷を残し、そのことによって逆説的に家族という存在の尊さを浮き彫りにする。友果が戻ってきたことで、壊れかけていた温人と未知留はふたたび夫婦として歩み出したが、心春のいなくなった東堂は妻と音信不通になっていた。家族を失うかもしれない共通の経験を通じて、温人と三輪、東堂の間に共感が芽生えた。家族のかけがえのなさが、過去のものとなった友情を復活させた。

 「家族」の定義を拡張し、深化させるような『マイファミリー』だが、肝心の犯人の正体はいまだつかめていない。心春、友果、優月の各事件は、親同士が大学の同級生というごく狭い範囲で生じているが、それ以外に犯人につながる証拠はなく……。そう思っていた矢先、東堂と同じく心春の事件に執念を傾ける葛城が気づいたある事実。心春と友果を結び付けていたのは、同じ学校に通う女子生徒の存在。その事実は何を意味しているのだろうか。

■放送情報
日曜劇場『マイファミリー』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:二宮和也、多部未華子、賀来賢人、高橋メアリージュン、大友康平、神野三鈴、迫田孝也、那須雄登(美 少年/ジャニーズJr.)、山田キヌヲ、 渡辺邦斗、藤間爽子、大島美優、松本幸四郎、富澤たけし(サンドウィッチマン)、濱田岳、玉木宏
脚本:黒岩勉
演出:平野俊一
プロデューサー:飯田和孝、渡辺良介(大映テレビ)
スーパーバイジングプロデューサー:那須田淳
協力プロデューサー:大形美佑葵
製作著作:TBS
(c)TBS

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