「選ばれたいもある。でも選ばれるために頑張れないもある。選ばれた人が羨ましいもある。でも選ばれる相手はめちゃめちゃ吟味したいもある」

　婚活あるあるがてんこ盛りだった『ユーチューバーに娘はやらん！』（テレビ東京系）第8話。

　再度交際のオファーがあった登録者数100万人越えの人気ユーチューバー・TAKTAK（戸塚純貴）のことを知ろうと彼の仕事場である撮影部屋を訪れる平千紗（佐々木希）。「未来より今を大事にしたい」という彼のポリシーや、いわゆるプロフィールの提示もなく、未来についてのプレゼンもない彼の様子に、千紗の中ではより違いが浮き彫りになっていく。

　「結婚とは一生のもので、別れない努力をするもの」「お互いをわかり合うことが大切」だと、頭でっかちになっている千紗の不安を、TAKTAKや周囲の既婚者が一蹴する。TAKTAKの「なんかそれって言い訳作って逃げてません？」という一言にはギクリとさせられた視聴者も少なくなかったのではないだろうか。

　妹の風花（若月佑美）からの「なんか結局選びたくなさそう。ダメな理由ばっか探してちゃんと恋愛することから逃げてんじゃね？」という指摘や、後輩社員の「どんなに話し合ったところで結局お互いのことなんてわからない」という実感のこもった一言も迷える千紗の背中を押したのか、遂にTAKTAKからの交際オファーに「前向きに検討する」と答えた千紗。結婚式の直前に新郎に逃げられたこともあり、より慎重になっている千紗には、TAKTAKのような「未来は今の連続」と言える人の方が一歩踏み出しやすいのかもしれない。