『私ときどきレッサーパンダ』ドミー・シー監督と細田守の対談が実現 直筆イラストも

 3月11日よりディズニープラスで独占配信される『私ときどきレッサーパンダ』の監督を務めたドミー・シーと、『竜とそばかすの姫』などの細田守による対談映像が公開された。

 本作は、ピクサーの短編アニメーション『Bao』で第91回アカデミー賞短編アニメーション賞をアジア系女性として初めて受賞したドミー・シーが監督を務めたディズニー&ピクサー最新作。主人公メイは、母親の前ではいつも“マジメで頑張り屋”のいい子。しかし本当は推しのアイドルグループや好きな男の子に夢中で、ときには友達とハメを外して遊んだりする明るい自分を母親に秘密にしている。そんなメイは、ある出来事をキッカケに自分を見失い、感情をコントロールできなくなってしまう。悩みこんだまま眠りについたメイが翌朝目を覚ますと、なんとモフモフなレッサーパンダになってしまっていた。 突然の変身に隠された、メイも知らない驚きの“秘密”とは。

 ドミー・シー監督が尊敬するアニメーション監督の1人に挙げているのが、『サマーウォーズ』『バケモノの子』『竜とそばかすの姫』などの細田。ドミー・シーが短編『Bao』で、細田が長編『未来のミライ』でそれぞれノミネートされた、第91回アカデミー賞授賞式の会場で出会い、親交を深めたという。そんな2人の対談が実現した。

『私ときどきレッサーパンダ』|特別映像|Disney+ (ディズニープラス)ドミー・シー&細田守 スペシャル監督対談

 公開された映像は、久々に細田と対面したドミー・シーが「またお会いできるなんて、嬉しいです!」と感激する様子から始まる。すでに映画を観たという細田は、「映画の完成おめでとうございます。あなたにしか出来ない作品をつくりましたね。素晴らしかったです」と祝福し、「CGアニメーションの表現の歴史を変えていくチャレンジが素晴らしく、ストーリーもあなたにしかできないことをやっている。表現と手法の両方を一致させたこの映画は、ピクサーの歴史の中でも革命的なことではないかと思いました」と絶賛。さらに、「今までなかったいろんなことを成し遂げ、新しい世代として、この作品をつくったことは歴史的なことだと思う」と、本作を観て新しい時代が来るとも感じたよう。

 細田のコメントに照れながらもドミー・シーは、「これまでに若い女の子が参考に出来る女性の成長を描いた作品にあまり出会えませんでした。だからこそ、この作品をつくりました。子供の頃から、日本のアニメもディズニー作品も好きでした。私の作風はそれぞれのミックスで、この映画にもそれを反映させたかったのです。主人公のメイも双方の魅力を持ち合わせていて、彼女を通して、様々なことが表現できました」と作品ができるまでについて語った。さらにドミー・シーは「実は細田監督の『時をかける少女』に影響を受けたシーンもあるんです」とオマージュしたことも明かした。「アニメーションはまだまだ表現の可能性がたくさんある素晴らしい技法だと思う。これからも僕らはアニメーションの新しい表現について挑戦していきたいし、ドミー監督の活躍にも期待したい」と細田がエールを送り、対談を締めくくった。

 あわせて細田直筆のイラストも公開。人間とレッサーパンダという2つの側面を持つ本作の主人公メイと、メイと同じく『竜とそばかすの姫』で2つの側面を持つ主人公すずの仮想世界「U」での姿・ベルが描かれている。

■配信情報
『私ときどきレッサーパンダ』
ディズニープラスにて、3月11日(金)より見放題で独占配信開始
監督:ドミー・シー
製作:リンジー・コリンズ
日本版声優:佐竹桃華、木村佳乃ほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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