そして3つ目は、林の婚約者であった茉莉奈（林田岬優）と林の同僚だった馬場（高杉一穂）によって語られる、瑞穂と林の知られざる関係。林は瑞穂の姉の婚約者であり、真帆と不倫した林は強羅に依頼して瑞穂の姉の虚偽の噂を流して婚約を解消させる。結局それが原因で瑞穂の姉は自殺し、瑞穂は林を憎んでいたと。「しちはごじゅうろく」の意味も明らかになったわけだが、林が殺されたことに関しては瑞穂にも、秘密を共有しあった茉莉奈にも寝耳に水であったことが描かれている。そして凌介（西島秀俊）からの連絡を断ち、原稿用紙に何かをしたためる瑞穂は、それをSNSに投稿する。一緒にいるのは鼓太郎（坂東龍汰）だろうか。

　さて、最終回を前にこの3つの“真相”が描かれつつ、それぞれに残された謎がある。清明を脅したり、朋子の家の押し入れに脅迫文を書いたりしていたのは誰なのか。一星に怪文書を送り付け影で操っていたのは誰か。そして林を殺したのは誰なのか。そしてもちろん真帆の行方と、真帆が失踪前日に電話していた相手が判明すれば、このドラマのアンサーは一通り出揃うことになる。

　結末を考察するのであれば、おそらく瑞穂がそのまま真犯人という可能性は（これまでの傾向的に）薄いのではないだろうか。瑞穂は何かを突き止めて、それを画像としてSNSに投稿した。河村がそれを見て勘付くということは、河村が訪れていた撮影場所は凌介や河村が通っていた大学の部室かもしれない。河村を追う際、日野（迫田孝也）は何かを手に取る。音からしてナイフかフォークか、そういった類のものだろう。確実に辻褄の合うディテールはいまのところ見えないが、タクシーの車内での会話も含め、日野が最も怪しく映る。

■放送情報
『真犯人フラグ 真相編』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30～23:25放送
企画・原案：秋元康
出演：西島秀俊、佐野勇斗、芳根京子、 桜井ユキ、生駒里奈、柄本時生、柿澤勇人、長田成哉、坂東龍汰、吉田健悟、小林きな子、森田甘路、竹森千人、BOB、青木瞭、中西美帆、渥美友里恵、町田愛、南彩加、遼太郎、原菜乃華、堀野内智、小林優仁、渋川清彦、深水元基、迫田孝也、丘みつ子、浜田晃、小松利昌、戸田昌宏、正名僕蔵、平田敦子、田中哲司、宮沢りえ
脚本：高野水登
音楽：林ゆうき、橘麻美
演出：佐久間紀佳、中島悟、小室直子、長沼誠
チーフプロデューサー：加藤正俊
プロデューサー：鈴間広枝、松山雅則
制作協力：トータルメディアコミュニケーション
製作著作：日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト：https://www.ntv.co.jp/shinhannin-flag/
公式Twitter：@shinfla_ntv
公式Instagram：＠shinhanninflag_ntv