松本まりかが振り返る2021年の大躍進 「この1年は欲しかったものを手に入れられた」

「この1年は欲しかったものを手に入れられた気がする」

ーーこれまで数々の現場を経験されていますが、その中で最も刺激的だったのはどの作品ですか?

松本:えぇー、なんだろう……。ちょっと毛色が違ったのは『教場II』(2021年/フジテレビ系)かな。

ーー割と最近の作品ですね。

松本:やっぱり主演の木村拓哉さんの存在が大きかったんですけど、もう凄まじかったです。木村さんが鬼教官役で義眼をしていらっしゃったんですけど、私は彼の一番近くにいる教官役で、一緒のシーンがすごく多かったんです。木村さんとの芝居はすごく楽しかったですし、芝居もものすごくやりやすいんですけど、やっぱり緊張感がすごくて。緊張感がありつつも、木村さんに乗っかるというか、それこそセッションしている感じがめちゃくちゃあって、とても刺激になりましたね。

ーー松本さんの演技にはいつも引き込まれてしまうような魅力を感じます。お芝居をする上で、何かポリシーのようなものはありますか?

松本:今は“何も考えないこと”ですかね(笑)。今までは、出演する作品の数も少なくて、割と時間があったということもあって、すごく考えすぎちゃうところがあったんです。そうすると、右手と右足が一緒に出ちゃったり、枠の中から外に出れられないこともあったりするんですけど、自分的には“考える時間”というのは正直必要なので、欲しいところなんです。ただ、今はおかげさまでたくさんお仕事をいただけて、それが物理的に難しい状況なので、じゃあどうするか。そこで“武器を持たない”という。だから、目の前にいる相手と、自分の反応でしかないんですよね。

ーー現場の流れで思うがままに、と言いますか。

松本:でも、芝居で一番大切なのって、そういうことだと思うんです。もちろん準備はすごく大事ですけど、衣装を着て現場に入って、目の前にいる人と向かい合うことで感じることが真実だと思うんです。ありがたいことに、今回のように主演という立場だと、他の皆さんのことを見てリアクションをする機会もすごく多いので、“今を掴む”ことの大事さを痛感しました。準備は本当に大事なことなので、ある意味すごくハンデではあるんですけど、この1年はそのおかげで欲しかったものを手に入れられた気がします。

ーーこの1年、本作を含めて主演作が4本と大活躍でしたね。

松本:いやぁ……タイミングと運ですかね。でも自分のキャリアを振り返ってみると、映画は少ないんです。今年はドラマでも映画監督の方々とやらせていただくことが多かったんですが、私にとってはやっぱり“映画”という存在は大きくて。私が普段映画を観るときって、持って帰るものがすごくあるんです。観るたびに映画に救われるというか、毎回すごく新鮮な気持ちになるし、明日から頑張ろうと背筋が伸びるんです。「こうありたい」「こういう人間でありたい」と思わせてくれるのが映画なので、届ける側としてもそういう意識をすごく大事にしていて。だからこそ、一つ一つ丁寧に、表現が生まれてくる余白を持って作品作りをしていきたいなと思っています。ドラマももちろんですが、映画も舞台もやっていきたいですね。俳優としても、人の心に残るというか、誰かの人生に何かいい爪痕を残せるような存在でいることが理想です。

配信映画『雨に叫べば』松本まりかさんからメッセージ到着!

■配信情報
『雨に叫べば』
Amazon Prime Videoにて独占オンライン公開中
※プレミアムTVOD(1,500円)による有料レンタル配信
出演:松本まりか、大山真絵子、モトーラ世理奈、渋川清彦、矢柴俊博、内田慈、石川瑠華、佐々木みゆ、ふせえり、森下能幸、菅原大吉、須賀健太、濱田岳、矢本悠馬、相島一之、本田博太郎、大和田伸也、高橋和也
監督・脚本:内田英治
音楽:小林洋平
主題歌:「雨 zing Blues」作詞:伊東妙子 作曲:T字路s
製作:東映、東映ビデオ
制作プロダクション:東映東京撮影所
(c)2021 東映・東映ビデオ
公式サイト https://www.toei-video.co.jp/ameni/

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<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
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<応募締切>
2022年1月12日(水)

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