『婚姻届に判を捺しただけですが』が描く“夫婦の在り方” 明葉と柊の結婚生活の行方は?

 「今後できない我慢はせずに言ってください。僕たちは本物の夫婦じゃないけど、でも遠慮は要りません。お互い主張をして話し合って僕たちなりに夫婦になっていきましょう」

 この柊の言葉も、本物だろうが偽物だろうが、夫婦に必要な考え方ではないだろうか。彼らのような裏事情がなくとも、どんな2人であっても、結婚したからといって自動的に“夫婦”になるのではない。“夫婦”になろうと努力し合い、それぞれの2人にふさわしい“夫婦”の在り方や“幸せ”のカタチ(つまりそれは妥協点とも言えるかもしれない)を模索し合っていく作業こそ、夫婦生活なのだろう。

 柊の家族を見る限り、あんなにアットホームな雰囲気ながら彼があそこまではっきりと「あったかい家庭も不要」「誰と結婚しても僕はこれ以上不幸にはならない」と言い捨てるのには、兄の妻・美晴(倉科カナ)に叶わぬ好意を寄せていること以外にも何か理由があるのだろうか。2人がどんな“彼らなり”の夫婦になっていくのか、まだまだ未知数な掛け合わせだからこそ今後が楽しみだ。

■放送情報
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:清野菜名、坂口健太郎、倉科カナ、高杉真宙、深川麻衣、田辺誠一、前野朋哉、中川翔子、笠原秀幸、小林涼子、森永悠希、長見玲亜、岡田圭右、木野花
原作:有⽣⻘春『婚姻届に判を捺しただけですが』(祥伝社『フィール・ヤング』連載中)
脚本:田辺茂範、おかざきさとこ
演出:金子文紀、竹村謙太郎ほか
プロデューサー:松本明子、那須田淳
編成:宮崎真佐子(※「崎」は「たつさき」が正式表記)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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