『青天を衝け』吉沢亮×草なぎ剛が新たな“名コンビ”に 「置鮎さん」もトレンド入り

 大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)第19回「勘定組頭 渋沢篤太夫」では、慶喜(草なぎ剛)に認められた栄一(吉沢亮)が一橋家の勘定組頭に抜擢される。

 その抜擢までには、一橋家の懐を豊かにするために動き始めた栄一の商いでの才覚が大きく関わっていた。木綿の売り買いの流れをよくするために作成した一橋の銀札、半年かけて設立した銀札引換所。結果、栄一は百姓たちから広く一橋家への信用を得ることに成功する。それは紛れもなく幼少期に父・市郎右衛門(小林薫)のもとで磨いた商才であった。

 円四郎(堤真一)亡き後、慶喜は増す増す栄一に夢中に。栄一は銀札を作る利点を熱く提言するものの、当の慶喜は「途中からお主の顔に見入り聞いていなかった」という惚れ込みっぷり(恥ずかしくなり銀札で両目を塞ぐ栄一がかわいい)。その真意は、多忙を極め気鬱となっていた慶喜にとってその靄を晴らしてくれる存在に栄一がなっていた。それはつまり、円四郎の後継者に近い役割ということ。「仁をもって為す」。その言葉は孝明天皇(尾上右近)から修好通商条約の勅命を得ることに成功した慶喜にも言えることであろう。

 一方、喜作(高良健吾)は軍制所調役組頭に昇進。2人は別々の場所で暮らすことになった。一橋の勘定方として手応えを感じている栄一に対して、その役職を下に見ている喜作。「俺は命をかけて殿のために戦う」とかつての長七郎(満島真之介)に思いを馳せる喜作に、「死んじまったら何にもならねぇ!」と一貫した思いをぶつける栄一。2人は対立したまま、離れ離れになることに。「道は違えるが、互いに身しめて一橋を強くすんべぇ」。幼なじみとして育ち、互いを生涯の相棒としてきた栄一と喜作。喜作を見送る栄一の瞳には涙が浮かんでいた。

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