木村拓哉、Hulu参画の国際ドラマ『THE SWARM』に出演 「頂いた役柄を大切に演じたい」

 Hulu Japanが共同製作で参画するドラマ『THE SWARM(原題)』が、2022年世界同時放送・配信されることが決定した。

 本作は、HBO製作ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の主要プロデューサーのひとりで、エミー賞受賞歴を誇り、インタグリオ・フィルムズのクリエイティブ・ディレクターであるフランク・ドルジャーが製作総指揮を務める海洋SFサスペンスドラマ。

 ドイツの公共放送局ZDF、フランス国営放送局グループFrance Televisions、イタリア国営放送局の国際テレビサービスRAI ITALIA、オーストリア公共放送局ORF、スイス公共放送局SRF、北欧のメディアエンターテインメント企業Nordic Entertainment Group、Hulu Japanが参画し、イタリアで制作を開始。フランク・シェッツィングの同名小説を映像化する。

 本作には、日本人キャストとして木村拓哉が出演。深海に生息する未確認知的生物の群れに直面する“人類の闘い”を描く本作では、全人類の運命が一握りの科学者グループの手に託されることになるが、木村は、そんな人類の危機に立ち向かう科学者グループのひとつを組成し海洋問題に取り組む“ミフネ財団”の創設者で、自らそのチームを指揮するアイト・ミフネを演じる。

 ドルジャーは、「『ゲーム・オブ・スローンズ』と同様に、この『THE SWARM』においては、全体の調和が本質的に重要であり、キャラクターたちに生命を吹き込んでくれるオリジナリティー溢れる魅力的な俳優達の布陣が成功の鍵であると常にイメージしていました。木村さんに演じてもらう役は、強く権威ある雰囲気と際立った知性を同時に表現できることが求められますが、彼の作品を拝見しこのキャラクターを演じるのにまさしくうってつけと確信しました」とオファーの経緯を明かした。

 そのほか、セシル・ドゥ・フランス、アレクサンダー・カリム、レオニー・ベネシュ、バルバラ・スコヴァら、10カ国を超える国から俳優陣の出演も決定。ドルジャーは「原作『THE SWARM』のドラマ化に当たっては、クリエイティブ面で様々な課題がありました。もっともやりがいのあった課題は、ますます多様化する現代の科学者コミュニティを反映して登場人物を再解釈することでした。これにより、小説が執筆された2004年当時には想像もつかなかったようなキャスティングが実現しました」と語っている。

 原作小説の著者であり、本作のエグゼクティブ・プロデューサーも務めるシェッツィングは、「僕にとって重要だったのは、『THE SWARM』を単に映像化することではなく、現代化することでした。すなわち、起こりうる未来を描き、若い世代の人生や恐怖、希望をストーリーの中心に据えることです。脚本は完成し、今は俳優や監督、撮影監督やVFXアーティスト達に任せる段階です。何が起こるか、わくわくしています」、ndFインターナショナル・プロダクションのマネージング・ディレクター、エリック・ウェルベールは、「(水中以外の)撮影はすべてイタリアで行われますが、物語で描かれる舞台はカナダやペルー、ノルウェー、その他様々な国や地域に及びます。イタリア国内でセットを組んで撮影することで、環境に配慮した制作が実現できます。この作品を制作する目的に沿ったやり方で撮影できることを誇りに思っています」とコメント。

 また、エグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねるマーク・ハッファムは、「ヨーロッパ発の野心的なドラマシリーズ企画でフランク(・ドルジャー)と再び仕事ができることを大変嬉しく思っています。環境破壊と保全という現実社会の喫緊の課題に即した本作のテーマに惹かれてすぐに参加を決めました」と語った。

 さらに、監督をバーバラ・イーダーとルーク・ワトソンが担当。アカデミー賞ノミネート歴のあるマーク・ハッファムとウテ・レオンハルトがプロデューサーを務め、ショーランナーのドルジャーと、原作者のシェッツィングがドラマ向けに原作を脚色を加えた。脚本はスティーヴン・ラリーとマリッサ・レストラードが、クリス・ラントやマイケル・A・ウォーカーとともに担当。極地深海研究者のアンティエ・ボエチウス博士と、ジョン・コプリー博士が科学顧問を務める。

 出演が決定した木村、製作総指揮のドルジャー、長澤一史Huluチーフコンテンツオフィサーからはコメントも寄せられている。

コメント

木村拓哉

『ゲーム・オブ・スローンズ』は大好きな作品でしたので、そのチームからのオファーがあった際は、素直に嬉しい気持ちでした。原作の世界観の完成度が高く、この世界観の中に自分が参加できることを大変嬉しく思います。どんな役であれ、頂いた役柄を大切に演じたいと思っています。
また、日本だけでなく、世界がまだこのような時世ですので、細心の注意を払って現場に赴きたいと思っております。

フランク・ドルジャー(製作総指揮)

本作のクリエイティブ面での最大のチャレンジの一つは原作をいかにより現代的にブラッシュアップするかだと思っています。そのために物語を北米、ヨーロッパを超えて拡大することを考えたわけですが、Hulu Japanがそのヴィジョンに賛同しわれわれの仲間に加わってくれて、さらに、アイト・ミフネ役に木村拓哉さんという知性と威厳を兼ね備えた素晴らしい役者さんと出会えたことは大きな喜びです。
またミフネというキャラクターをより深化させる作業を拓哉さんとともにできていることは大きな喜びでもあり、彼の仕事に取り組む真摯な姿勢は本当に尊敬に値するものだと思っています。
そして日本を代表するスターを新たな視聴者に紹介できることに非常にエキサイトしています。
われわれは『THE SWARM』がきっかけとな Hulu Japanとのパートナーシップが今後も続いていくことを強く期待しているとともに、日本最大のスターの一人と仕事ができることを本当に楽しみにしています。

長澤一史 Huluチーフコンテンツオフィサー

われわれが『THE HEAD』という作品に共同製作で参加したことに注目した独ZDFの首脳から「あの『ゲーム・オブ・スローンズ』を手がけたフランク・ドルジャー氏が『GOT』の次に手がける作品にパートナーとして参加しないか?」と投げかけられた時は本当に驚きました。そして原作『THE SWARM』を読み、その深淵なテーマと壮大な世界観にこれはすごい作品になると確信しました。さらに製作総指揮のフランク・ドルジャーが出演いただくことを熱望した木村拓哉さんにオファーを受けていただけたことはフランクをはじめとする制作チームが大変興奮したことはもちろん、われわれHulu Japanチームにとってもさらに大きな励みとなりました。
日本でもHuluユーザーの皆様に作品を届けられる日が今から待ち遠しくてなりません。

■配信情報
『THE SWARM(原題)』(全8話)
2022年世界同時放送&配信開始、日本ではHuluで独占配信予定
製作総指揮:フランク・ドルジャー
監督:バーバラ・イーダー、ルーク・ワトソン
原作:『THE SWARM』フランク・シェッツィング
脚本:スティーヴ・ラリー、マリッサ・レストラード、
制作:インタグリオ・フィルムズ、ndFインターナショナル・プロダクション

関連記事