細田守最新作『竜とそばかすの姫』メインテーマをmillennium paradeが担当 本予告も公開

 7月16日に公開される細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』のメインテーマを常田大希が率いる音楽集団・millennium paradeが手がけ、主人公ベル/すず役の中村佳穂が歌唱を担当することが決定。あわせて本予告が公開された。

 スタジオ地図が贈る細田監督最新作『竜とそばかすの姫』では、かつて『サマーウォーズ』で描いたインターネット世界を舞台に、『時をかける少女』以来となる10代の女子高校生がヒロインに。そこで紡ぎ出すのは、母親の死により心に大きな傷を抱えた主人公が、“もうひとつの現実”と呼ばれる50億人が集うインターネット上の仮想世界「U(ユー)」で大切な存在を見つけ、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩いていこうとする物語。

 幼い頃に母を亡くし、高知の田舎町で父親とふたりで暮らす17歳の女子高生・すずは、ある日、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット仮想世界「U」に、歌姫「ベル」として参加する。母親の死をきっかけに歌うことができなくなっていたすずは、「U」では自然と自ら作った歌を披露することができ、その歌声で世界に注目される存在に。そんな矢先、ベルの前に「U」で忌み嫌われる竜の姿をした謎の存在が現れる。すず/ベルと竜が出逢った先に一体どんな物語が待っているのか。そして竜の正体とは。

 細田監督から「インターネット仮想世界<U>の巨大な世界観を音楽で表現するために、どうしても常田さんに音楽を作ってほしかった」と熱烈なオファーもあり、今回の初ダッグが実現。細田作品のファンだった常田は、監督の緻密な絵コンテを見て圧倒され、楽曲制作を快諾したという。常田が作詞作曲したのは、今作のメインテーマであり、主人公ベル/すずが巨大インターネット仮想世界「U」で歌うオープニングシーンを飾る楽曲。タイトルも「U」で、常田にとって、制作した楽曲が劇中で歌われるのは初めてとなる。

 制作にあたって行われた打ち合わせでは、監督は「(常田さんは)打ち合わせの最初から音楽が聞こえていた」と、常田の世界観・表現力を絶賛。一方、常田は「僕たちはインターネットの発達とともに成長し、世界中のいろいろな年代・ジャンルの音楽をインターネットを通して触れあい始めた世代。今作の世界観とリンクしたのでは」と今回のコラボレーションを分析した。

 また、先日行われたレコーディングの感想を聞かれた常田は、「中村さんとの作業は初めてでしたが、いい緊張感を持ちながら和気あいあいと楽しくレコーディングを行うことができた」と振り返り、さらに、中村の歌唱を聞いた時の感想として「さすが! 日本語をここまでグルーブさせられるシンガーはなかなかいない。うれしいサプライズだった」と笑顔を見せた。その中村は、「常田さんとは同い年ということもあり、楽曲をより良くするためのアプローチが似ており、納得がいくまで粘ったクリエイティブができた」と互いの表現方法を尊敬し合いながらレコーディングを行えた様子。この楽曲が、今作の一番最初にかかる音楽として、作品全体を牽引する。なお、「U」は7月12日配信リリースされる。

『竜とそばかすの姫』予告編

 あわせて公開された90秒の本予告は、「これは、私だけの秘密」「ようこそ、<U>の世界へ」とまるで自分が「U」の世界の扉を開けたような言葉で始まる。さらに、美しく煌びやかなインターネット仮想世界「U」で、真っ赤な花柄の衣装を身に付けた歌姫ベルが、メインテーマ「U」を歌い踊り、大歓声を浴びる姿が映し出されている。

コメント

細田守監督

millennium paradeとBelleのコラボレーションは、あらゆる制約を軽々と突き抜け、グローバルな高みに達成している。これは、大変なことになるんじゃないかな。

常田大希(millennium parade)

細田監督から『竜とそばかすの姫』のスケッチを見せていただいた時、その世界で鳴り響く音が自然と湧き出てきたのを覚えています。
小さい頃から慣れ親しんだ細田守監督渾身の最新作ということで、全身全霊で挑ませて頂きました。
そして主役”ベル”を演じるのが "日本音楽界の宝" 中村佳穂ということで音楽面に於いても最高に刺激的な製作となりました。
映画としては勿論、音楽作品としても間違いなく素晴らしい出来になっておりますので、是非劇場大迫力でご覧ください。

中村佳穂

常田さんとは音楽フェスですれ違う程度でしかお会いしたことがなかったので、今作でご一緒できて嬉しかったです。
お互いに楽曲制作の初コラボということで緊張しましたが、『竜とそばかすの姫』の曲でもあるというお題もあったので、お互いバランスをとりながらも、もっと良くなる部分を熱を持って探しながらレコーディングさせていただき、とても楽しい時間でした。
私たちはインターネットがまさに始まった時の世代で、ジャンル関係なくカッコいいと思えるものを見たり聴いたりが手に取る事が容易になり始めた世代ですが、人の心を打つものは結局何なのか、この作品を通して改めて考えるきっかけになりました。今作はそれが命題だと感じつつも、頭で考えすぎず、楽しんで波に乗るような気持ちで取り組みました。

■公開情報
『竜とそばかすの姫』
7月16日(金)全国東宝系にて公開
監督・脚本・原作:細田守
企画・制作:スタジオ地図
声の出演:中村佳穂、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森川智之、津田健次郎、小山茉美、宮野真守、役所広司ほか
企画・制作:スタジオ地図
製作幹事:スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)・日本テレビ放送網共同幹事
配給:東宝
(c)2021 スタジオ地図
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