劇団EXILEメンバー分析 Vol.1:小野塚勇人

劇団EXILE 小野塚勇人、『共演NG』豊役でさらなる飛躍へ “日常”と“焦燥感”を体現できる役者に

小野塚勇人「おのちゃんねる」開設プロジェクト始動!

 また、最近は個人としてもYouTubeチャンネルを開設を目指し、LDH所属グループ・アーティストのさまざまな動画コンテンツを配信している「CL」内でもプロジェクトが始動しているが、そこでは歌やモノマネも少しだけ披露していた。俳優としての姿や、劇団と一緒にトークやゲームをしているときの姿は見られるが、個人としての小野塚勇人が見られる機会がまだまだ少ないので、今後の開設を期待したい。

 劇団での立ち位置は、年齢でいうと下から二番目で、本人曰く、劇団内ではツッコミ役。ボケ倒す年長組や、天真爛漫な佐藤寛太に挟まれて、翻弄されているような印象も受けるが、バランスを知らず知らずにとってしまうまっとうな感じは、即効性はないがじわじわと良さが伝わりそうだし、特に日常を描いた作品では生かされている気がする。

 一方で、先述の『仮面ライダーエグゼイド』や、舞台『春の修学旅行 妖怪!百鬼夜高等学校〜一条通と付喪神〜 』、『勇者のために鐘は鳴る』などで証明したように、ちょっとチャラさや派手さのあるキャラクターも演じることができる。現在放送中の『共演NG』で演じる豊もそんな役のひとつではないだろうか。

 豊は自衛隊を辞めて役者を志し、中井貴一演じる俳優・英二の付き人になったというキャラクター。英二が台本を読むときの相手をしているときの芝居が荒々しく、英二からも「ハイアンドローかお前!」とつっこまれることも。小野塚のツイートによると、このシーンはト書きにあったものを中井貴一が台詞として言ったとのこと。ハイローファンは思わずくすっと笑ってしまったシーンではないだろうか。

 この豊の役は、『共演NG』の中でも終盤に重要な役割を持つ。「豊!(何やってんだ!)」とツイートで突っ込みたくなるような、いわゆる“おいしい”役回りであった。豊役で小野塚は、何か良い上昇気流をつかんだ感じを受ける。これからも、観ているものに何かを残す役に出会っていってほしい。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

■放送情報
『共演NG』
テレビ東京系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:中井貴一、鈴木京香、山口紗弥加、猫背椿、斎藤工、リリー・フランキー、里見浩太朗、堀部圭亮、細田善彦、小澤廉、若月佑美、小野花梨、小野塚勇人、森永悠希、小島藤子、岡部たかし、迫田孝也、岩谷健司、瀧内公美、橋本じゅん
企画・原作:秋元康
監督:大根仁
脚本:大根仁、樋口卓治
プロデューサー:稲田秀樹(テレビ東京)、祖父江里奈(テレビ東京)、合田知弘(テレビ東京)、浅野澄美(FCC)
制作:テレビ東京/FCC
製作著作:「共演NG」製作委員会
(c)「共演NG」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/kyouen_ng/
公式Twitter:@kyouenNG_tx

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