りょう、『DIVER-特殊潜入班-』で物語に重厚感を与える　最終話に向け散りばめられた謎の数々

　ここで一つ疑問が浮かぶ。あれだけ勘が良くキレ者の兵悟であれば、今回の計画のほころびに既に気づいていたように思えてならないのは、買い被りすぎだろうか。この危険物取引の会議中に隠しカメラの映像と音声が急に途切れたり、取引相手の尾行をしていた佐根村が突然何者かに襲われたり、そんな中佐根村が取引日が明日ということだけは聞き取れていたり……不審に思う点は多々あったはずだ。それでも今回の計画に乗り、佐根村を生かすために自分がおとりになったのは、その先に逮捕されることが待ち受けているのも折り込み済みだったのでは？と考えてしまう。そもそも、兵悟が尾行を名乗り出た中、自分が行くと半ば強引に押し切った佐根村も何だか怪しく思えてきてしまう（本当に空港前で誰かに襲われたのだろうか）。

　岡本と兵悟の間に何があったのか、阿久津がD班を結成した真の理由はどこにあるのか。また、佐根村が追っている“ある事件の真相”とは何なのか。もう次回が最終話なんてにわかに信じ難いが、どのように伏線回収がなされるのか、予告編で流れる“誰も信じられなくなる衝撃のラスト”を目の当たりにしたい。

■楳田　佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで劇場鑑賞映画本数は年間約100本。Twitter

■放送情報
『DIVER-特殊潜入班-』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜21:00〜放送（全5話）
出演：福士蒼汰、野村周平、片瀬那奈、浜野謙太、正門良規（Aぇ! group / 関西ジャニーズJr.）、中山義紘、正名僕蔵、安藤政信、りょう
原作：大沢俊太郎 『DIVER-組対潜入班-』（集英社）
脚本：宇田学
演出：宝来忠昭、木村弥寿彦（カンテレ）、西片友樹
プロデュース：萩原崇 （カンテレ）、大城哲也（ジニアス）
制作著作：カンテレ
(c)カンテレ
公式サイト：https://www.ktv.jp/diver/
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