『荒ぶる季節の乙女どもよ。』山田杏奈×玉城ティナが語る、それぞれの学生時代と高校生役への本音

玉城「制服は新菜でやりきった感がある」

(c)岡田麿里・絵本奈央、講談社/2020 ドラマ荒乙製作委員会・MBS

ーードラマの中で描かれている“性”についてのエピソードで、学生時代に実際に経験したことはありましたか?

玉城:「男の子って何考えてるんだろう?」みたいなことは、普通に友達同士で話したりはしていましたね。性別が違うことによる分かり合えなさは当時感じていたことがあったと思いますし、女の子には誰しも「男子は何考えてるかわかんない! ぷん!」みたいな時期があると思うので(笑)。私自身も中高生時代にはそういう時期があったんじゃないかなと思います。とはいえ、こんなにわちゃわちゃした高校時代は送ってこなかったので、今回役でできてよかったですね。

山田:私は高校時代、女子校に通っていたんです。当時から仕事はしていましたが、普通に同世代の子と高校生活を送っていましたね。でも、いまと何か大きく変わるかと言われたら、そうでもないところもあって……。“高校時代だから特別”というよりは、普遍的な入口に差し掛かる世代だと思うので、いろんな関係が始まる時期の、変わり始めのお話だなというのは感じました。

ーー原作の岡田麿里さんが脚本を担当されていますが、酒井麻衣さんや井樫彩さんが監督を務められていたりと、女性が中心となって作られているのも大きいかもしれませんね。

山田:そうですね。監督もわりと年齢が近い方たちで、感性が似ていると思うんです。だからそういう環境でやらせていただけて、すごく新しい体験でしたし、楽しかったですね。

玉城:監督の酒井さんも井樫さんも水波(圭太)さんも、原作への愛が本当に強くて。現場で原作を確認する場面も何度かありましたし、皆さん本当にこの実写化をどういいものにしていくかを大切にしているかが伝わってきたので、その中で重要な役のひとつを任せてもらえたのが、本当に嬉しかったです。もちろん性別ではないとは思いつつも、この作品は女性がメインで撮った方が絶対におもしろくなるんじゃないかと思っていたので、5人の女子高校生の幻想だけではないリアルな感じが詰まった、共感性がものすごく高いものになったと思っています。

(c)岡田麿里・絵本奈央、講談社/2020 ドラマ荒乙製作委員会・MBS

ーー玉城さんは今回役作りで金髪にされたんですよね?

玉城:そうなんです。切って染めました。とりあえず髪の毛を金髪にしたことで、新菜のスイッチが入った部分はありましたね。あと、今回はちょっとミステリアスさを出したいなと思って、自分でメイクもしました。私の中で、新菜の瞳のイメージは青の印象があったので、ブルーグレーのマスカラを自前で持ってきて、それを塗っていたんです。アイラインは逆にブラウンめにして、そこでトーンを外すことで瞳の印象が強くなるかなと思って、わざとやっていましたね。役作りで言うと、あとは声。もっとすんとした喋り方を意識していて、普段とは全然違う話し方をするように心がけていました。

ーー山田さんは何か役作りされたことはありましたか?

山田:ビジュアルで言うと、少女性を見せたいということで、短い前髪のウィッグをつけてやっていました。あとは原作でもそうですけど、和紗って眉毛の印象が強いんです。でも眉毛に関しては私も自前であるので(笑)、そこは意識せずともという感じでした。声で言うとティナちゃんとは逆で、和紗は登場人物の中で一番感情移入しやすいキャラクターだと思うので、普通のトーンで喋ることを意識していましたね。アニメの和紗の声はちょっとトーンが高めなんですけど、今回のドラマではリアリティを意識した部分もあり、なるべく地声で喋るようにしていました。

(c)岡田麿里・絵本奈央、講談社/2020 ドラマ荒乙製作委員会・MBS

ーーお2人とも高校を卒業してから高校生の役を演じられる機会が多いですが、今回の高校生役で何か得たものはありますか?

玉城:ある程度自分の人生を経験してきた中で、過ぎ去った時期を改めて振り返ったときに初めて分かることがあると思うので、今年23歳ですけど、高校生をやらせてもらえて新鮮でした。まだまだ制服を着させていただける機会があれば……。でもなあ……制服は新菜でやりきった感があります。私じゃなきゃいけない役があればもちろんやりたいとは思うんですけどね。でも、制服や高校生に関して言うと、もうやりきっちゃったような気がするんですよね。

山田:私はまだ中学生役とかもやっているので、これから何年も学生役とはお付き合いがあるのかなと思います(笑)。でも、実際はもう現役ではないわけで。当時とは変わらない部分と変わった部分があると思いますし、学生役だからといって一概に言えるわけではないので、その役その役で考えるようにはしています。私は学生時代にはもうこのお仕事をしていたので、高校生のときに高校生を演じていたときと、いま高校生を演じるので、何か感覚が変わるかというとそうでもなくて。「普通の高校生ってどんな感じなんだろう」と常に考えています。現役の高校生も自分たちがいま何なのかっていうのは完全には分かっていないと思いますし、やる度に高校生は不思議な世代だなと思います。

■放送情報
ドラマイズム『荒ぶる季節の乙女どもよ。』
MBS/TBSにて放送中
MBS:毎週火曜24:59~/TBS:毎週火曜25:28~
TSUTAYAプレミアムにて独占配信中(http://tsutaya.jp/araoto_tm/)
出演:山田杏奈、玉城ティナ、横田真悠、畑芽育、田中珠里、井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、前田旺志郎、田川隼嗣、鶴見辰吾、古川雄輝
原作:『荒ぶる季節の乙女どもよ。』原作・岡田麿里/漫画・絵本奈央(講談社『別冊少年マガジン』所載)
監督:酒井麻衣、井樫彩、水波圭太
脚本:岡田麿里
主題歌:三阪咲「友よ恋よ」(Bloom Slope Records)
エンディングテーマ:ザ・コインロッカーズ「仮病」(WARNER MUSIC JAPAN)
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
製作:カルチュア・エンタテインメント、MBS
(c)岡田麿里・絵本奈央、講談社/2020 ドラマ荒乙製作委員会・MBS
公式サイト:https://www.mbs.jp/araoto_drama/
公式Twitter:@araoto_drama
公式Instagram:araoto_drama

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