今後もさらなる活躍が期待される吉沢亮 高い演技力が堪能できる映画3選

『斉木楠雄のΨ難』(2017年)

 『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された麻生周一のギャグマンガを福田雄一監督で実写映画化した本作。強烈なキャラクターが多数登場するなか、吉沢は仮想の敵ダークリユニオンと闘い続ける、中2病真っ最中の海藤瞬を演じた。

『斉木楠雄のΨ難』

 原作が大好きで、実写化の話がある前から、海藤をイメージしていたという吉沢だけあって、劇中では典型的な中2病キャラを惜しげもなく披露した。橋本環奈演じる照橋心美、新井浩文扮する燃堂力、賀来賢人の窪谷須亜蓮ら、ある意味でムチャクチャやっているメンバーのなかでも、そのなりきり度は群を抜いていた。

 本作以前に、福田監督が手掛けた『銀魂』シリーズで沖田総悟役をキメキメで演じていただけに、ある意味で海藤役に対する期待は公開前からかなり大きかったが、映画が封切られると、吉沢の“痛すぎる”弾けっぷりはSNS等で大きな話題になった。イケメンぶりを消すキャラクターは何度か演じてきたが、ここまで痛々しい役を全力投球する吉沢の姿を見られるのは、とてもレアだ。

 2020年は、住野よるの青春小説を映画化した『青くて痛くて脆い』で主演を務めるのをはじめ、『東京リベンジャーズ』、『さくら』などの公開が控えている。さらに翌年には前述したように大河ドラマの主演という大仕事も待っている。すでに高い演技力は実証済だが、20代も折り返しにかかり、さらなる活躍が期待される。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■公開情報
『青くて痛くて脆い』
8月28日(金)全国東宝系公開
出演:吉沢亮、杉咲花、岡山天音、松本穂香、清水尋也、森七菜、茅島みずき、光石研、柄本佑
監督:狩山俊輔
脚本:杉原憲明
原作:住野よる『青くて痛くて脆い』(KADOKAWA)
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝
製作幹事:日本テレビ放送網
(c)2020「青くて痛くて脆い」製作委員会
公式サイト:http://aokuteitakutemoroi-movie.jp/

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