長澤まさみと阿部サダヲが大森立嗣監督新作で初共演 『MOTHER マザー』初夏公開へ

 長澤まさみと阿部サダヲが初共演を果たす映画『MOTHER マザー』が2020年初夏に公開されることが決定。あわせて“超特報”とビジュアル2点が公開された。

 ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活を送る自堕落で奔放な女・秋子。彼女の幼い息子・周平には、そんな母親しか頼るものはなく、やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く、母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、成長した周平が起こした“凄惨な事件”。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは……。

 本作は、『新聞記者』『宮本から君へ』などを手がけた河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、『光』『タロウのバカ』の大森立嗣監督とタッグを組み、新たな物語として映画化。主演の長澤が母親・秋子を演じ、内縁の夫になるホスト・遼を阿部が演じる。

 公開されたビジュアルには、長澤演じる主人公・秋子が、幼少期の息子・周平(郡司翔)を抱きしめ、挑発するようにこちらを見つめる姿と、内縁の夫になる阿部演じる遼と秋子の妖艶な様子が写し出されている。

『MOTHER マザー』特報

 “超特報”は、不穏な映像からはじまり、「周平」と呼びかける母・秋子のカットで終わるセンセーショナルな15秒になっている。

 主演の長澤は、「今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子供がいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました」と本作の出演を決意。長澤と初共演となった阿部は、「長澤まさみさんは、シリアスからコメディまで何でも出来る女優さんということは分かっていました。母親役の印象はあまりなかったのですが、凄くグッと来ましたよ、親子のシーン……僕はいないシーンです(笑)」とコメントしている。

 監督・脚本を務めた大森は「“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子供をなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました」と語っている。

長澤まさみ コメント

今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子供がいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました。今回私が演じる秋子は、視点の違いで、理解が大きく変わる独特なキャラクターです。初共演の阿部さんは、集中力が高くて、神出鬼没で妖精みたいな人でした(笑)。空気のように現場になじんでいて、本当に天才的な方だと思いました。大森組の現場の雰囲気が良く、共演した子供たちが本当に生き生きと演じていて、監督が現場を作るんだと改めて感じた現場でした。

阿部サダヲ コメント

なかなかこのような役(全く思い入れることが出来ないダメな男)を頂く機会がないと思いましたし、大森監督、長澤さんとご一緒した事がなかったので、この役を演じてみたいと思いました。脚本を読んで、親子って何なんだろうとしばらく考え、何かに寄生していないと生きていけない……人の弱さ、脆さを感じました。初共演でしたが、長澤まさみさんは、シリアスからコメディまで何でも出来る女優さんということは分かっていました。母親役の印象はあまりなかったのですが、凄くグッと来ましたよ、親子のシーン……僕はいないシーンです(笑)。

大森立嗣 コメント

港さんと脚本を組み立てていく中で“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子供をなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました。秋子は、強烈で想像を超えたキャラクターなので演じるのが大変だったと思いますが、撮影を進めるにつれ、長澤さんが作品の中でどんどん大きな存在になっていきました。長澤さんの非常によい表情を収めることができたと思います。

■公開情報
『MOTHER マザー』
初夏全国公開
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ 
監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣、港岳彦
音楽:岩代太郎
制作プロダクション:スターサンズ
制作協力プロダクション:SS工房
製作幹事:ハピネット、KADOKAWA
配給:スターサンズ、KADOKAWA
製作:2020『MOTHER マザー』フィルムパートナーズ
(c) 2020「MOTHER」製作委員会
公式サイト:mother2020.jp

関連記事