『ボイス』『TWO WEEKS』『サイン』、韓国ドラマのリメイクはなぜ増加した?
その上で今期放送される作品を改めて見ていこう。まず、『ボイス 110緊急指令室』は、唐沢寿明と真木よう子らが「声」を手掛かりに事件を解決するECU(Emergency Call Unit)の刑事に扮するタイムリミットサスペンス。また、『TWO WEEKS』は、三浦春馬演じる殺人未遂犯が、娘を救うために逃走劇を繰り広げる物語で、『サイン―法医学者 柚木貴志の事件―』は、無骨な天才解剖医・柚木(大森南朋)が、事件の真実を隠蔽しようとする巨大な権力に立ち向かう姿を追う。専門職や設定の斬新さにスポットを当てたサスペンス要素の強い作品が揃うあたり、本国のブームを踏襲していると言っていいだろう。
現在は韓国から日本へのドラマの“輸出”が進む一方で、『最高の離婚』、『空から降る一億の星』、『リーガル・ハイ』(以上フジテレビ系)など日本発のドラマが韓国でリメイクされる流れも生まれつつある。韓国サイドでも自国の作品にない目新しさや面白さを求めて、海外ドラマを見直す動きが芽生えているということだろうか。いずれにせよ、いかに視聴者を画面に釘付けできるかは、両国のドラマ制作者にとって常に対峙しなければいけない課題のひとつ。こうした両国のコンテンツの交流は今後ますます盛んになっていくに違いない。
■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。
■放送情報
『ボイス 110緊急指令室』
日本テレビ系にて、7月13日(土)スタート 毎週土曜22:00〜放送
出演:唐沢寿明、真木よう子、増田貴久、木村祐一
原作:“Based on the series “Voice”, produced and distributed by Studio Dragon Corporation and CJ ENM Co., Ltd”
脚本:浜田秀哉
音楽:ゲイリー芦屋
演出:大谷太郎、久保田充
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、後藤庸介(日テレアックスオン)
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/voice/
『サイン―法医学者 柚木貴志の事件―』
テレビ朝日系にて、7月11日(木)スタート 毎週木曜21:00~21:54放送
原作:『サイン』(c)SBS/脚本:キム・ウニ、チャン・ハンジュン
脚本:羽原大介、香坂隆史
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田爽(テレビ朝日)、下山潤(トータルメディアコミュニケーション)
演出:七高剛、山本大輔(アズバーズ)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
制作著作:テレビ朝日
(c)テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/sign/
『TWO WEEKS』
カンテレ・フジテレビ系にて、7月16日(火)スタート 毎週火曜21:00〜放送
※初回15分拡大
出演:三浦春馬、芳根京子、比嘉愛未、三浦貴大、稲垣来泉(子役)、近藤公園、鈴木仁、バッファロー吾郎A、磯村勇斗、原沙知絵、池田鉄洋、高嶋政伸、黒木瞳ほか
原作:『TWO WEEKS』(c)MBC 脚本:ソ・ヒョンギョン
脚本:山浦雅大
音楽:木村秀彬
プロデュース:岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)、平部隆明(ホリプロ)
演出:本橋圭太、木内健人
制作協力:ホリプロ
制作著作:カンテレ
(c)カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/twoweeks/index.html