配信ドラマ『TOKYO COIN LAUNDRY』インタビュー

片寄涼太×清水くるみ、同い年が語り合う“芝居への熱意” 「コメディのエッセンスを出す時の参考に」

 GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル・片寄涼太主演のオリジナルドラマ『TOKYO COIN LAUNDRY』(全5話)が、動画配信サービス「GYAO!」にて1月11日より配信スタートする。

 本作は、東京にあるコインランドリーに通う若手のライター蔵島優斗(片寄)がさまざまな人と出会い、一歩成長していく様子を描いた青春ラブコメディ。蔵島とコインランドリーで知り合い、恋に落ちるカメラマン・寺坂琴音を清水くるみが演じている。同い年だという片寄と清水に、本作の撮影裏話や互いに尊敬する部分について語ってもらった。

片寄「1カットに対する集中力は高められた」

ーー自身の役を演じるにあたって、意識したことなどはありますか?

片寄涼太(以下、片寄):普通の男の子というか、雑誌のライターとして東京に出てきて働いている人の日常に近づけたらなと思っていました。

清水くるみ(以下、清水):私は今までに一番やりたかったと言っていいほどの役柄で、 自分から相手にいろんなボールを投げていくような振り切った役をやりたかったのですが、これまではあまり機会がなかったんです。それだけに、今回台本を最初に読んだ時には「こういう風に演じよう」と決めていて、現場でコインランドリーのセットを見ながら「このセリフはこうやって動いて……」みたいなことを1人で考えられたことがとても楽しかったのを覚えています。今見ると「もうちょっとこう演じたかった」と思う部分もあるのですが、楽しかった感覚が忘れられなくて「またこういう役に巡り会いたいな」と思うほど自分の中で好きな役でした。

片寄:清水さんがテンションを高く演じてくれた部分もあるんですけど、僕の演じさせてもらった蔵島はあまり波がない性格というか。だからこそ、内に秘めているつらい部分や悲しかった過去も乗り越えて行くという、物語の終盤に向けて蔵島が成長していくことをとても意識していました。当初から全5話分の台本が上がっていたので、自分の中で大きな流れを意識しながら撮影に臨めたのも大きかったです。


清水:私が投げるものに対してちゃんと応えてくれる蔵島優斗くんの存在が本当にありがたかったです。寺坂琴音は、ちゃんとキャッチしてくれないとどっかに行ってしまうような役柄だったようにも思います(笑)。

ーー柴山監督とのやり取りを含めて、撮影はどのように進めていったのでしょうか?

片寄:監督からは具体的にもっとこうしてほしいというのはそこまでなかったかなと思います。キャスト同士の雰囲気に重きが置かれていたというか、カットもそこまで多く割らずに自然体で撮影を進めていただいたので、1カットに対する集中力は高められた気がします。

清水:私は「こんな琴音になるとは想像していませんでした」と監督に言われました(笑)。実際には片寄さんがおっしゃったように「自由にやってみて!」という感じだったと思います。1話目の出会いのシーンの時にコインランドリーの現場でずっと考えているのを見られていた監督に、「思った通りにやってみてください」とおっしゃっていただいたんです。もしかしたら監督さんの当初のイメージはもうちょっとおとなしくて抑えたものだったのかもしれないですけど、モニターの前から監督の笑い声が聞こえてきて「ありかなのかな」と感じたのを覚えています。


ーー監督もそこでハマッたのかもしれないですね。

清水:ただ、「もうちょっと抑え気味に」とは言われました(笑)。でも、後から出していく作業は大変ですが、出し切れた後は抑える作業なので、役者としてやりやすく役を作っていけた気がします。

片寄:あとは、監督を含めた制作の方たちのこだわりで、全編手持ちカメラで撮られていたのもあってすごく臨場感があり、生きた画がしっかりと反映されて仕上がっていたのが嬉しかったです。色味なども気を遣って制作されていたので、そういったこだわりも含めて楽しんでもらえたらと思います。

清水:確かにスタッフさんのこだわりや一緒に作っていく雰囲気が印象的な現場でした。普段、演者とスタッフさんはある程度の距離を保って接することが多いと思うのですが、今回はいい意味でお互いに気を遣う現場ではなくて、メイキングの中にも入っているように片寄さんが録音部のマイクを持ってお手伝いをしたり、カメラを持ってみたりという特別な空気感がありました。録音部のイヤホンを聞いたりすることは本来やってはいけないはずなのですが(笑)、今回経験させていただいて「スタッフさんにはこういう音が聞こえているんだ」と気づきが得られたのは、現場にいい距離感が生まれていたからこそだと思います。

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