『おっさんずラブ』は一つのジャンルとして確立? ファン殺到する公式展覧会の担当者が語る
なぜ、『おっさんずラブ』はこれほどまでにファンを惹きつけ離さないのか。SpaceHACHIKAIの展覧会担当であり、販売担当専任部長の月足敦人氏に反響を聞いた。
「最も刺さっている年齢層は30〜40代の女性で、その次に20代、親子連れで来ている40代のお母様と10代の娘様も見受けられます。チケットも平日の昼間、10時30分〜13時までが一番売れていて、これまでの展覧会にはなかった動きです。夕方以降に忙しくなるいわゆる主婦層の方が多いのが理由かもしれません」
展覧会にはリピーターも多く、ほぼ毎日訪れているファンや1日3回観に来る方もいるのだとか。月足氏は2003年、日本に韓流ブームを巻き起こしたドラマ『冬のソナタ』を例に挙げ、ファンの熱量や作品の掘り下げ方について、「作品も違いますし、10年以上経っているので世代も違いますけど、それに匹敵するほどに『おっさんずラブ』という一つのジャンルみたいだなと感じます」と話す。
『おっさんずラブ』は8月刊行の公式ブックに始まり、9月には展覧会の全国巡業がスタート。10月1日にはNetflix、Huluなどでのストリーミング配信が解禁になり、同月5日にはDVD&Blu-rayが発売。11月1日にコミカライズとして女性マンガ誌『BE・LOVE22号』が連載スタートし、7日に流行語大賞ノミネートと、毎月何かしらの発表があり、ファンには嬉しい日々が続いていた。
「ファンの熱が冷めない状況を狙いつつプラスオンもあり、『おっさんずラブ』について気にしていられる状況がずっと続いていましたね。GALLERY Xで開催していた時は前売り券が2時間くらいで完売して行きたくても行けない方が多かったと聞いていたので、今回、東京での展覧会は2回目でしたけどやっと行けるという声も多く、すごく強いコンテンツだなと認識しています」