『中学聖日記』が描く“人が人を好きになること” 離れ離れになった有村架純と岡田健史の恋の行方
「あなたには、淫行の疑いがあります」
開始から7分過ぎ。塩谷教頭(夏木マリ)が末永聖(有村架純)にそう告げたとき、今まで胸を焦がすようにして見てきたものが、世間ではただの「犯罪」でしかないことを突きつけられ、言葉が出なくなってしまった。
急展開を迎えた『中学聖日記』(TBS系)第5話。新米教師・聖と男子中学生・黒岩晶(岡田健史)の転げ落ちるような恋は、聖の退職、そして別離というかたちで幕を閉じた。
この想いは、「純愛」ではなく「処罰」の対象
「神奈川県青少年保護育成条例第31条 何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない」――どれだけ相手を純粋に想おうと、聖の中に芽生えた感情は決して「純愛」なんかではない。「処罰」の対象でしかないのだと思い知る。空席になった聖のデスクを見て、同僚教師が「まさか生徒に入れ込んでいたなんて」とため息をつく。それが、世間の正しい反応だ。きっと誰だって「学校教師が生徒に淫行」というニュースを目にしたら、冷ややかに眉をしかめるだろう。世の中には、決して踏み越えてはならない「禁忌」がある。
学校を去り、婚約者・川合勝太郎(町田啓太)との結婚のために大阪行きを決意する聖。晶は、そんな聖の腕にすがるようにしがみつく。どうしてただ好きなことが許されないのか。晶の手を振りほどこうとして、聖はこう言い放つ。
「あなたが15だから」
晶の暴走に近い恋愛感情を断ち切る理由は、それ以外見つからなかった。もしも晶が18なら。あるいは、もしも聖と晶が同じ中学生だったら。そんないくつもの「もしも」が頭をよぎる。それでも、その「もしも」は決して叶わない願いだ。聖は勝太郎にも破談を申し出て、姿を消した。そして、それから3年の月日が経過。次回から物語は高校生編に突入する。年齢という「禁忌」から解き放たれたふたりが再会したとき、何が起きるのか。新展開に注目だ。