土屋太鳳はなぜ“頑張り屋”の演技がハマる? 『チア☆ダン』わかば役に宿る“まっすぐな輝き”

 受験失敗という挫折に始まり、仲間との亀裂や廃部の危機を乗り越え、「全米制覇」というありえない夢に向かって邁進してきたわかば。だが第9話では、全国大会を直前に控えながらケガに襲われてしまう。それまでいい子で居続けたわかばだが、努力ではどうにもならない現実や、自分を突き放すような言動をする「Rockets」メンバーに反発。そして、自分が本当に楽しいと思えること(=踊ること)に気づき、再び仲間と足並みをそろえて歩み始めた彼女の瞳は、力強く光るのだった。

 過去の土屋の発言やインタビュー記事、どれに触れても伝わってくるのは、土屋の実直さ。ブログやInstagramで綴る文章が長いことも有名で、先日放送された『A-Studio』(TBS系)では笑福亭鶴瓶に「エッセイ」だとツッコまれるほど。驚くことに、それはデビュー当時、つまりは小学生時代から変わっておらず、自分のコンプレックスや演技に対する思いなどを包み隠さずファンに伝え続けてきた。

 そんな土屋の文章を追うと、彼女の素直な人柄とともに、ひとつひとつの課題を着実にクリアしてきたこともよくわかる。悔しいと感じることもある、壁にぶつかることもある、それでも女優として、一歩ずつ歩みを進め、今の“土屋太鳳”が作り上げられたことがヒシヒシと伝わってくるのだ。

土屋太鳳が涙!『チア☆ダン』大会撮影までの10か月~彼女たちの全記録~【TBS】

 日本舞踊の経験があり、ダンスを得意とする土屋でさえも、今年1月から始めたチアダンスの練習は苦労の連続だったという(参考:「土屋太鳳が涙!『チア☆ダン』大会撮影までの10か月~彼女たちの全記録~」)。それでも良い作品を作るべく、誠実にダンス技術や共演者とのチームワークを高めてきた土屋の姿は、劇中のわかばにも通じるところ。そして、“土屋らしい”まっすぐな輝きを目にした私たちは「やっぱり、土屋太鳳が好きだ」と、改めて彼女の強さや美しさに、心が奪われてしまう。

 どこまでもストイックな女優・土屋が本気で挑んだ『チア☆ダン』は、今夜いよいよ最終回。女優魂が宿る白熱の演技と光る汗に、感涙必至のラストとなるに違いない。

※記事初出時、一部に記述の誤りがありました。訂正してお詫びいたします。(2018年9月14日19時00分)

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。5歳・7歳の息子を持つ2児の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
『チア☆ダン』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜放送
出演:土屋太鳳、石井杏奈、佐久間由衣、山本舞香、朝比奈彩、大友花恋、箭内夢菜、志田彩良、オダギリジョー、佐生雪、溝口恵、福地桃子、堀田真由、伊原六花、足立佳奈、石崎なつみ、坂ノ上茜、守屋ことり、八木莉可子、阿川佐和子、木下ほうか、高橋和也、紺野まひる、松本若菜、本多力、森矢カンナ、木原勝利、広瀬すず、新木優子
原作:映画『チア☆ダン』製作委員会
脚本:後藤法子、徳尾浩司
プロデューサー:韓哲
協力プロデューサー:高山暢比古
演出:福田亮介、金子文紀
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/cheerdan_tbs/

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