“藤吉ロス”なぜ起こらない? 松坂桃李、死してなお『わろてんか』に出続ける異例の展開が話題

 NHKの連続テレビ小説『わろてんか』で異例の事態が起きている。近年、ドラマが最終回を迎えたり、主要人物が途中から劇中に顔を見せなくなったりすると、視聴者の間で“〇〇ロス”現象が広がる傾向がある。全151話の『わろてんか』でも、第17週の第97話で藤吉(松坂桃李)が亡くなり、感動のシーンを迎えていた。しかし、藤吉演じる松坂は、第3話から本作に出演しており、出番が長かっただけに、大きなロス現象を巻き起こす恐れがあったが、全く起らない。それもそのはず、藤吉は、回想シーンでもなく、夢の中で現れるという設定でもなく、いまだに“幽霊”として登場しているのである。 

『わろてんんか』葵わかなと松坂桃李(写真提供=NHK)

 2015年度下半期放送の朝ドラ『あさが来た』では、本作で一躍有名となったディーン・フジオカが演じる“五代さま”こと五代友厚が、第95話で亡くなった際、“五代さまロス”な視聴者が続出した。その後、生死の境をさまようあさ(波瑠)の夢の中に五代が現れる場面で再登場を果たしたが、一度放送されたシーンを再び回想シーンで使うというかたちで、若かりしあさと五代の姿が描かれた。

 さらに、前作『ひよっこ』でも起きたのが“島谷ロス”。竹内涼真が演じた島谷は、同じ寮の住人としてみね子(有村架純)と出会い、恋に発展する。しかし、御曹司である島谷の家庭の事情により破局し、第97話で物語から去ってしまっていた。その後、「島谷再出演」の朗報が入ると、一気にネット上が湧いたが、島谷の左手薬指には指輪が……。みね子との復縁を望む声も多かったため、視聴者からは悲しみの声も相次いだ。

 また、2016年度上半期放送の『とと姉ちゃん』では坂口健太郎が演じた星野武蔵、2016年度下半期放送の『べっぴんさん』では松下優也演じる岩佐栄輔が、それぞれ主人公と一度別れた後に再会を果たすという展開で、物語の前半と後半に出演を果たした。

関連記事