2017年のフジドラマ、実は良作揃い? 『コード・ブルー』から『民衆の敵』まで意欲作を検証

 フジテレビは今後、どのような方向性を目指すべきなのか。

「もし今後も幅広い層に向けてライトな宣伝をしていくのであれば、作品自体も敷居を下げて、気軽に観られるものにシフトしていくというやり方もありますが、せっかく意欲的な作品を生み出しているのだから、木曜劇場などが本来持っていたブランド力を再び高めていってほしいです。木曜劇場は、『最高の離婚』(2013年)や『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年)、『問題のあるレストラン』(2015年)といった社会性の高い大人向け作品を多く生み出してきた枠で、つい最近までドラマ好きが注目していました。視聴者の高齢化にともない、内容やテーマが変化していくのは仕方がありませんが、いま挙げた3作品はターゲットを30〜40代の女性に絞っているからこそ生まれた良作です。“この枠ではこういう層に向けて、こういう作品をやっている”というイメージを改めて確立して、それに見合った宣伝をすれば、ちゃんと届けるべき人に届くはずですし、一定の視聴率は獲得できるのでは。おのずと内容についても正当に評価されるでしょう」

(文=松田広宣)

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