星野源と藤井隆はなぜ相性が良いのか? 『逃げ恥』『ANN』共演と、2017年の活躍から検証

 『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系、以下『逃げ恥』)が再び私たちの元に帰ってくる。12月31日・1月1日に全話一挙放送されることが発表され、瞬く間に喜びの声がネット上に溢れた。賞を総嘗めし、最終回には20.8%の視聴率を記録(ビデオリサーチ調べ)、本作のエンディングソングから生まれた「恋ダンス」は社会現象を巻き起こすなど、数々の伝説を作った。本稿では、そんな『逃げ恥』で共演していた星野源と藤井隆にスポットを当て、その共通点と相性について検証したい。

 『逃げ恥』で大ブレイクを果たした星野源は、12月12日にメインパーソナリティーを務めるラジオ『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にて、本作で共演していた藤井隆をゲストに迎えていた。「源と隆のクリスマス! 2時間ぶっとおしカラオケパーティー2017」と題して、藤井とは2回目となるカラオケパーティー企画を行い、終始笑いが溢れる放送となった。星野と藤井の共演は、『逃げ恥』だけでなく、今年放送されギャラクシー賞5月度月間賞を受賞した星野の冠番組『おげんさんといっしょ』(NHK総合)、『真田丸』(NHK総合)など多くある。歌って踊れるシンガーであり、俳優としても活躍しているという多才さは、彼らの共通点だ。

 2016年の末、『逃げ恥』と「恋ダンス」で国民的な知名度を得た星野は、その後も勢いを増し、2017年は全10カ所20公演を巡るアリーナツアー『Continues』を精力的に行った。さらにWOWOWドラマ『プラージュ ~訳ありばかりのシェアハウス~』では主演を務め、地上波ではドラマ『コウノドリ』(TBS系)シーズン2では主要キャラのひとりである四宮春樹役を演じきった。ほかにも吉岡里帆との仲睦まじい間柄が話題の「日清のどん兵衛」のCMなど、星野らしいマルチな活動が見られた。

 中でも世間的な注目を集めたのは、『コウノドリ』の四宮役だろう。星野が演じる四宮は、笑わない人物だ。映画『箱入り息子の恋』での天雫健太郎、『逃げ恥』での津崎平匡など、星野にはいわゆる“プロの独身”といったイメージの役が多く、同時に、真顔であまり笑わない役が多い。だが、『コウノドリ』の四宮はそれらとは少し違い、過去に患者を亡くした後悔から、笑わなくなったという背景があった。ドラマでは、物語が後半に進むにつれて、徐々に心を取り戻していく過程を丁寧に演じていた。特に印象的だったのが、石川県能登に異動することを決め、サクラ(綾野剛)に別れを告げるシーン。四宮の覚悟と希望を見据えた真っ直ぐな表情は、言葉以上のメッセージを伝えていた。

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