橋本環奈はアイドル映画のあり方を変える?『セーラー服と機関銃』シリーズの歴史的経緯から考察
そして2016年。“1000年に1人の逸材”と称されるアイドル、橋本環奈の登場である。80年代に勝るとも劣らない“アイドル戦国時代”に福岡から立ち向かう橋本環奈の姿は、まさに巨大な組織に立ち向かう弱小の目高組四代目組長・星泉に重なる。ドキュメンタリー映画やJホラー映画がアイドル映画の主流になっている昨今、角川映画40周年という記念すべきタイミングに『セーラー服と機関銃-卒業-』を再映画化したのは、従来のスターシステムの復活を予感させたという意味でも、興味深いところだ。興行収入的には決して成功しているとはいえない本作だが、現在のアイドルのあり方に一石を投じた作品として記憶にとどめるとともに、橋本が今後、女優としてどう次の一手を打つのかにも注目したい。
(文=本 手)
『セーラー服と機関銃 -卒業-』
全国公開中
出演:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、古舘寛治、北村匠海、前田航基、ささの友間、柄本時生、岡田義徳、奥野瑛太、鶴見辰吾、榎木孝明、伊武雅刀、武田鉄矢
監督:前田弘二
脚本:高田亮
原作:赤川次郎「セーラー服と機関銃・その後—卒業—」(角川文庫刊)
主題歌:橋本環奈「セーラー服と機関銃」(YM3D/YOSHIMOTO R and C)
(c)2016「セーラー服と機関銃 -卒業-」製作委員会
公式サイト:http://sk-movie.jp/