友達だと思っていた男性からの告白にドン引き? 漫画『ぬいぺにっ!』が描く恋と嫌悪と幼馴染と

友人男性からの告白にドン引き?

 わがままな少女の唯一の友達として共に行動をする、女の子のような少年。幼い頃から常に一緒にいる2人だが、少年は少女に“友情”とは異なる感情を抱いていて……。

 友達のはずの男女に変化の兆しが表れる漫画『ぬいぺにっ!』が、Xにアップされた。作者は、Webメディア「オモコロ」などで活動する漫画家・逆襲(@gankilyuu)氏だ。

 今回は本作を創作したきっかけや表現のこだわりについて、逆襲氏に話を聞く。(青木圭介)

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『ぬいぺにっ!』(逆襲)

ーー本作を創作したきっかけを教えてください。

逆襲:元々私は恋愛の汚い部分とか歪な部分に焦点を当てた作品を、よく描いています。本作を描いたのは、「ぬいペニ」という言葉が流行っていた頃でした。純粋な友達だと思っていた男の子の友達から、異性的な好意を向けられたときに、強い嫌悪感を抱くという現象を指す「ぬいペニ」。これをテーマにした漫画はまだ見てないなと思って、自分の解釈で漫画にしてみようかなと思ったのがきっかけでした。

ーー「ぬいペニ」という状態を漫画として描くうえで、逆襲氏が表現したかったことは?

逆襲:私は学生時代に美術部に所属していたんですけど、そこに1人だけ男の子がいました。全然男女のギスギスみたいなものはなく楽しくやってて、でもやっぱりそのうち、男の子は部活のなかで彼女を作って楽しそうにしていました。勝手に友達だと思っていた彼の男の子だなっていう面を見たときの、インパクトは結構印象的で、作品に反映されていると思います。

 「男女の友情は成立するのか」という永遠のテーマにも、通ずるモノがありますよね。解釈や感覚の違いを、どのように擦り合わせればいいのかという部分も、考えながら描きました。だからこそ、「変化したい人」と「現状を維持したい人」を描きたかったんです。

ーー変化を求めた夏樹と、現状を維持したいきらら。逆襲氏としては、どちらかを“良くない存在”として考えて漫画を描いていましたか?

逆襲:わかりやすい善悪みたいなモノはなくても、「ぬいペニ」というテーマで物語を考え始めたときは、やっぱり行動を起こそうとした夏樹が良くないのかなというイメージはありました。内面は普通の男の子であるにもかかわらず、それを見せないようにして関係を築いてきたのも彼ですからね。でも普通にこの状況が現実にあったら、きららちゃん側が拒絶して、夏樹側も「じゃあ次に」となり終わると思います。なので物語にするために、きららちゃんにも良くない部分を入れることにしました。自分のもとからいなくなったらそれはそれで嫌だと感じたり、関係を進めないままその場に留まらせようとしたりですね。なので私としては、夏樹だけが悪いわけではなく、良くない度合いは基本的には半々かなと思っています。

ーー本作のなかで、逆襲氏自身が気に入っているポイントを教えてください。

逆襲:夏樹のボブカットが気に入っています。今モナキが流行っていて、ボブカットのおヨネさんっているじゃないですか。私が本作を描いた頃は男の子でボブカットってあまりいなくて、かわいいなと思って描いていたので、おヨネさんが出てきたときは嬉しかったです。

ーー逆襲氏が漫画家になったきっかけは?

逆襲:小さい頃から絵を描くのが好きで、漫画を描き始めたのは高校1年生のときでした。絵は下手だけど漫画を描きたいと思い、ギャグ漫画を描いて賞に出したりしていたんです。そして高校3年生の頃に、集英社が開催している赤塚賞で佳作をいただきました。ただ、私は結構調子に乗るタイプで、赤塚賞で賞をいただいたという魔法が、5年くらい解けなくて……。色々描いたりはしていたんですけど、数年間は全然上手くいきませんでした。そのタイミングで応募した「オモコロ」の賞に拾っていただいて、今に至るという感じです。「オモコロ」は表現の幅が広いので、本当に感謝しながら描かせていただいています……!

ーー最後に、漫画家としての今後の展望を教えてください。

逆襲:今は「オモコロ」で、『まじめなヤ〇サー』という作品を連載させていただいています。性に奔放なサークルではなく、交際や性行為について、普通の大学生たちが真面目に考える漫画です。やっぱり性の話を描くのが好きなので、その辺りの倫理観みたいな部分をギャグっぽく伝えていける作品に、本作をしていきたいです。あと、エッセイ漫画なんかも描いているので、読んで笑っていただけたら嬉しいですね!

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