【漫画】隣の席にたまたま知人が座ったら? すれ違いが笑える『コミュ症とコミュ症が会話したら』

【漫画】隣の席にたまたま知人が座ったら?

 外食時、たまたま隣り合わせた知人と目が合い、軽く会釈だけ交わしたものの、その後どうすればいいのかわからなくなった経験はないだろうか。Xに投稿された漫画『コミュ症とコミュ症が会話したら』は、そんな困惑を可愛らしく、面白おかしく料理した作品だ。作者のジョセフ鶴屋さん(@yukkurishitette)に、制作の経緯を聞いた。(望月悠木)

続きを読むには画像をクリック

『コミュ症とコミュ症が会話したら』(ジョセフ鶴屋)

実体験ベースの物語

――手に汗握るコミュ症同士の攻防が面白かったです。

ジョセフ鶴屋:ありがとうございます。実は本作は実体験がベースになっています。会社の昼休みに定食屋へ行った時、気づかずに同僚の隣の席に座ってしまったことがありました。途中でお互いに気づいたのですが、軽く会釈をしただけで、その後は数十分ほぼ沈黙でした。

――本作の水樹と田村と、まさに同じ状況ですね。

ジョセフ鶴屋:はい。表面上は何も起きていないのですが、自分の頭の中では「何か話したほうがいいのか?」「でも急に話しかけるのも変ではないか?」と脳内がフル回転していて、かなりパニックになっていました。そのとき頭の中で繰り広げていた「自分VS自分」のやりとりをそのまま漫画にしたのがこの作品です。

――ストーリーはどう構成していきましたか?

ジョセフ鶴屋:2人とも、頭の中ではものすごい量の言葉が巡っているのに、実際に口に出せる言葉はほんの少しなんです。そのせいで、お互いに相手のことを考えているのに、それが伝わらず、少しずつ2人の認識がずれていきます。ストーリーを考えるときも、その「頭の中で考えていること」と「実際に相手へ伝わったこと」の差から、どうすれ違いが生まれていくかを意識して組み立てています。

――2人のやり取りを描くうえで注意したことは?

ジョセフ鶴屋:2人とも本人たちはずっと大真面目で、真剣だということは意識しました。決してふざけているわけではないのですが、傍から見ると、その必死さがかなり滑稽に映ることもあると思います。ただ、本人たちは本人たちなりに一生懸命なんです。なので、「変なことをしているな」と笑いつつも、「どうか嫌わずに見守ってあげてほしい」という気持ちで描いています。

――2人のキャラ造形はどう決めていきましたか?

ジョセフ鶴屋:まず性格は自分自身がモデルになっています。田村さんは“1人でいることを自ら望んでいるタイプ”で、単独行動もまったく苦ではありません。一方で、水樹さんは「1人でいると寂しい」と感じるタイプです。誰かと一緒にいたい気持ちはあるのですが、コミュニケーションが得意ではない。この2人は正反対に見える部分もありますが、どちらも自分の中にある感覚なんです。矛盾してますね。哲学的!

――2人の気まずそうな顔、困った顔など、後ろ向きな表情が多く描かれていましたね。

ジョセフ鶴屋:昔から表情にはかなりこだわりがあって、何度も描き直すことが多いです。ペン入れが終わったあとでも、一晩寝かせてから見返して「なんかニュアンスが違うな…」と思ったら、また描き直します。

――最後に今後の目標など教えてください。

ジョセフ鶴屋:現在、商業で売られていても恥ずかしくないクオリティの作品を個人で連載してみようということに挑戦しています。まだ試行錯誤の段階で、どうしても制作速度が遅いですが、今後は少しずつ更新ペースを上げていきたいです。ある程度話数がたまったら、電子単行本としてまとめて刊行したいと思っています。これが現在の中期的な目標です。

 そして、死ぬまでの野望としては自分の漫画のアニメ化です。商業アニメに限らず、自主制作でも紙芝居アニメでも、どんな形でも実現できたら嬉しいです。いつか自分の描いたキャラクターたちが実際に動いて喋るところを見てみたいです。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる