『世界遺産はどう決まる?』世界遺産誕生の知られざる“舞台裏”に迫る一冊
NPO法人世界遺産アカデミー主任研究員の宮澤光と、同研究員の宮脇佳子による共著『世界遺産はどう決まる? 今こそ知りたい世界遺産のしくみ!』が、マイナビ出版より発売された。
本書は、ニュースで報じられる世界遺産の「登録」という結果の裏側で、実際にどのような議論が行われ、どのように意思決定がなされているのか、世界遺産誕生の“舞台裏”に光を当てた一冊。著者は近年の世界遺産委員会に実際に参加しているNPO法人世界遺産アカデミーの研究員で、現地で得た一次情報を基に、審議の流れや各国の議論などに迫る。
2026年7月に韓国・釜山で開催された世界遺産委員会で、日本の『飛鳥・藤原の宮都』の世界遺産登録が決定した。日本では27件目の世界遺産となる。富士山はなぜ「自然遺産」ではなく「文化遺産」で登録されているのか、日本人の総氏神を祀る伊勢神宮はなぜ登録されていないのかなど、知名度にかかわらず世界遺産には登録に至る経緯と理由がある。本書ではその背景を紐解き、世界遺産の価値と、それが認められた過程や考え方を明らかにする。
構成としては、世界遺産条約誕生の背景に始まり、推薦から登録までの流れ、登録の考え方やその変遷などを解説。具体的な審議事例を含め、諮問機関の勧告と委員国の判断がどのように交差し、結論に至るのかまで、世界遺産委員会の全体像を網羅的に紹介する。
さらに、UNESCO日本政府代表部特命全権大使と文化庁文化財審議官のインタビューも収録。UNESCOの事業への日本の貢献や、世界遺産をめぐる課題、世界遺産委員会での裏話など、普段は知ることのできない現場の声を伝える。監修は、世界遺産検定を主催するNPO法人世界遺産アカデミーと世界遺産検定事務局が担当。第1章は世界遺産検定事務局が運営するオウンドメディア「世界遺産ナビ【pamon】」で連載されてきた記事をもとに加筆・修正されている。
著者の宮澤光は、北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学、仏グルノーブル第Ⅱ大学留学を経て、2008年より現職。跡見学園女子大学非常勤講師も務め、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)、『世界遺産で考える5つの現在』(清水書院)、『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)などの著書がある。NHK総合「明治日本の産業革命遺産 世界遺産決定スペシャル」「チコちゃんに叱られる!」、テレビ東京「日経スペシャル未来世紀ジパング」などへの出演・監修も手がけ、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。
共著者の宮脇佳子は、東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験し、大手メディア企業勤務を経て2021年より現職。テレビ番組等の監修を行っている。
■書誌情報
『世界遺産はどう決まる? 今こそ知りたい世界遺産のしくみ!』
著者:宮澤光(NPO法人 世界遺産アカデミー主任研究員)、宮脇佳子(NPO法人 世界遺産アカデミー研究員)
監修:NPO法人 世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局
価格:2,420円(税込)
発売日:6月16日
出版社:マイナビ出版