『ONE PIECE』イム様の「アクマの実」の能力とは? 衝撃的なビジュアルに隠された謎を考察

※本稿は『ONE PIECE』単行本未収録の話までのネタバレを含みます。連載を未読の方はご注意ください。

 『ONE PIECE』の大きな謎の1つが、世界の王、ネロナ・イムの存在だ。しかし、第1179話でついにイムが降臨、その姿が描かれ読者に衝撃が走った。

 とある種族を彷彿とさせる褐色の体に、2つの鋭い角。ビジュアルがイメージと違った読者も多いだろう。

 そこで今回はエルバフに降り立ったイムのポイントについて、ワンピース研究家の神木健児氏に聞いた。

「第1178話の時点でイム様に大きな動きがある感じはしていたんですが、まさか次の話で姿が明かされるとは思っていなかったのでびっくりしました。まずビジュアルだけ見ても、気になるところがたくさんありますよね。ファンの間では『小さい子供なのでは?』『すでに登場しているキャラクターと瓜二つなのでは?』と考察されていましたが、実際はまったく違いました。いい意味で『ONE PIECE』っぽいビジュアルではなく、かっこいい雰囲気だったと思います。注目すべきはルナーリア族を彷彿とさせる、褐色の体。イム様はルナーリア族を追い出した側だと思っていたので、イム様にルナーリア族の特徴が出ているのには驚きました。もしかしたらルナーリア族は、同族同士で対立があったのかもしれません。また、古代巨人族の特徴である角があったのも、ポイントかなと思います。古代巨人族以外にも『ONE PIECE』の世界には角がある人がいて、尾田栄一郎先生も作中世界で角は『ちょっとした特徴でしかありません』と語っていました。でもイム様に角があるのは、さすがに理由があるのではと思ってしまいますよね。ほかにも、目がたくさんある羽衣や先端の刃が特徴的な形をした武器など、気になるポイントがたくさん。個人的には、これまでの『ONE PIECE』では見たことがない雰囲気で、でも既存キャラクターや種族の特徴も要所に取り入れた、すごく気になるビジュアルだと思います」

 イム様の外見について、過去シーンとの比較でも気になるポイントがあると神木氏は続ける。

「ビジュアルで言うと、ずっと描かれていたシルエットとあまりにも違うのは気になる点です。『ONE PIECE』では過去に登場したシルエットと実際の外見が少し異なることはありますが、イム様の場合は全然違いますよね。頭部に長い王冠のような物があるシルエットには意図を感じますし、これがまったく無視されることはないと思います。そう考えると、イム様にはいくつかの形態があるのかもしれません。例えば『ドラゴンボール』のセルのように、形態が変わるごとに強さも変化するとか。イム様の姿が明かされたと思いましたが、描かれた姿は複数あるうちの1つに過ぎないのではないでしょうか」

 イム様が描かれた1179話のラストシーンには、外見以外にも重要な記載があった。

「能力が「アクマの実」というのも衝撃的でした。これまでの流れを根底から覆す能力名で、2文字の単語を繋げる名前ではない能力が初めて登場しました。デビデビの実やヒトヒトの実幻獣種モデル“アクマ”ではないところから、ほかの悪魔の実とは明らかに一線を画しています。作中に数多く登場した悪魔の実の始祖的な存在なのか、能力の概要も強さもまったく想像できません。『ほかの悪魔の実に干渉する・無効化する』といったように能力者に影響を及ぼせるなど、非常に強力な効果を持つ可能性もあります」

 イム様は最初から人間とは異なる存在であったのか。

「イム様は人間離れしたビジュアルや能力を有していますが、元々は普通の人間だったと思います。ネフェルタリ家の末裔が普通の人間なので、20の王家も人間だったと考えるのが自然でしょう。そのため、イム様は過去に起こった大きな戦いの後に、現在の能力を手に入れた可能性が高いです。元々は横一列だった20の王家で、イム様が能力を手にし頭一つ抜けたことで、世界の頂点に君臨する存在になったのではないでしょうか」

 ルフィにとって、世界政府の頂点に立つイムが高い壁になるのは間違いないだろう。まだ強さや能力の底が見えないイム。全貌が明かされるときが待ち遠しい。

関連記事