最大の目玉は“カスハラ対策”? ブラックユーモアが痛快な『よいこのバニポテ』初のポップアップショップレポ

 「しまった…レジのお金が合いません…やはりお昼ごはんをレジのお金で買ったのがまずかったでしょうか……」

 かわいらしいキャラクターデザインと、ちょっぴり毒のあるシュールなユーモアで支持を集める『よいこのバニポテ』。Xで毎投稿のようにバズを生み出す同アカウントが、初のポップアップショップを開催している(3月3日〜10日、東京・ラフォーレ原宿 5F MAKE THE STAGE)。

 「最初で最後になるかもしれないSHOP」というタイトルからも、すでに『よいこのバニポテ』らしさ全開だ。中央には、“初”グッズとなるもちもちのバニラバニーのぬいぐるみキーホルダーなどが並び、その奥にはこれまでバズってきた作品がずらり! そのアイデアの源となる原画コーナーがあるのもファンにはたまらない。

 なかでも、目を引くのは「助六」「サスペンダー Enterキー」「子持ちししゃも」「飛車」「はんだごて」「平安時代」など謎の文字を掲げて集結するバニラバニーが描かれた、「なんの抗議だ…? あいつら一体なんの抗議なんだ……?」のシーンを再現した巨大フォトスポット。「人喰いアスパラガス」という、ひときわ不可解なプレートを持って、謎の抗議に参加することができる。

 一方で、ツッコまずにはいられなかったのがお会計カウンターに大きく展示された「大抵のカスハラは これをチラつかせれば穏便に済みます」の1コマ。よく見るとカウンター後ろには、イラストに登場した物騒な武器に似たアイテムも置かれている。これはリアルにカスハラ対策も兼ねているのだろうか、とつい勘繰りたくなる仕掛けだ。

カスハラ対策もバッチリだ

 すると「こちらは、おはんさんのアイデアです」と教えてくれたのは、同企画の担当を務める佐村大介さん。今回の展示にはおはんさんのこだわりが随所に反映されているという。「設営日に会場へ来て書いた直筆イラストやサインも見どころです。フォトスポットの位置も入念に微調整していました」と佐村さん。名シーン展示の順番も、目線に近い高さからお気に入りを並べているのだとか。また、貴重な原画を公開したのも「ここに来たからこそ見られるものを」との思いから実現した。

 アクキーガチャガチャは、なんと全100種。しかも、当たりが出ると、直筆で書かれた「魑魅魍魎」チェキカードがもらえるという遊び心も。「ご自身で『やる』と言ったものの、何十枚と書くうちに『もうこんなに“魑魅魍魎”って書くこともないですよね』と苦笑されていました」と、裏話も明かしてくれた。

 ほのぼのとした雰囲気にあやかって、思い切って先ほどから気になっていた原画の“黒塗り”について尋ねてみた。すると、「ちょっと毒っ気が強すぎるので、対応させていただきました(笑)」という答えが返ってきた。原画ノートには思いついたままにペンを走らせていたのだろう。おはんさんはもともとアメリカのコメディアニメに親しみ、皮肉やブラックユーモアを好んできたという。その感性が、「よいこのバニポテ」に漂う独特の毒気へとつながっているのかもしれない。クスッと笑えて、スカッと憂さ晴らしになったら……そんな思いで「よいこのバニポテ」を描き続けているというのだ。

フォトスポットは、大体175cmくらいの人が入るとジャストサイズになるよう調整したそう

 「今回、ポップアップショップを開催したのは、どんな方たちが『よいこのバニポテ』を楽しんでくださっているのか、ファンのみなさんにお会いしてみたいという気持ちがあってのことでした」と佐村さん。「ありがたいことに、初日の朝一番に『福島から来ました』というカップルがいらっしゃっていました。ほかにもみなさん、いろいろなところから来てくださって。あらためて、たくさんの方に楽しんで頂けているのを実感しますね」と続ける。

 そして「みなさん、やっぱりおっしゃるのは『最初で最後にしないでください』という言葉ですね。私たちもぜひまたやりたいと思っていますので応援よろしくお願いいたします!」と笑顔を見せた。「たしかにあのアットホームな規模感は“最初で最後だった”」――いつかそんなふうに懐かしむほど、「よいこのバニポテ」がさらなる広がりを見せていく可能性を感じられる空間だった。

店内へと誘うシュールな映像も流れている

■開催情報
「よいこのバニポテ 最初で最後かもしれないSHOP inラフォーレ原宿」
会期:2026/3/3(火)~3/10(火)(11:00~20:00)
会場:ラフォーレ原宿 5F MAKE THE STAGE
https://www.laforet.ne.jp/pop_up_shop/yoikonobanipote_2602/

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