【漫画】魔王軍の幹部が魔法少女に恋をしたら? ラブコメ『魔法少女なのに宿敵にプロポーズされたんだけど…』が尊い
【漫画】『魔法少女なのに宿敵にプロポーズされたんだけど…』を読む
コンセプトは「Xでバズるラブコメ漫画」
――『魔法少女なのに宿敵にプロポーズされたんだけど…』制作の背景を教えてください。
めらの村:2025年3月ごろに担当さんと出会い、“Xでバズるラブコメ漫画”をコンセプトに打ち合わせを重ねて制作しました。まず「尊い関係の2人を描く」と決め、いくつかの漫画案を出し、その中から最も面白くなりそうな案を選びました。
――“敵対する魔王と魔法少女の禁断のラブストーリー”という軸はどう思いつきましたか?
めらの村:「プリキュア」シリーズや『ミラキュラス レディバグ&シャノワール』といった変身する女の子が登場するアニメ作品から着想を得ました。これらの作品では、「主人公たちの前に正体を隠した敵がやってくる展開」「変身前後での関係性の変化」などが面白いと思っていたので、その要素を取り入れました。
——だからラストでもう一つの関係性を示す流れになっていたのですね。
めらの村:はい。変身前後での関係性の変化がとても面白く描かれる『ミラキュラス レディバグ&シャノワール』から、ラストの展開を思いつきました。敵対する2人の複雑な関係のラブコメ作品にすることは、最初の案出し時点で決まっていて、「近いのに絶妙にすれ違っているもどかしい関係性にしよう」と考えていました。
——「オルバが桜花のいいところを挙げ、それに桜花がツッコんでいく」というストーリーでしたね。
めらの村:関係性が尊い漫画をXで眺め、面白いストーリー展開を自分なりに模索した結果、この形を選びました。担当さんからの「恋をしたきっかけ・理由をしっかり描いてほしい」というアドバイスから、そのシーンの尺を多めに取っています。また、ツッコミや掛け合いは、私の好きな漫画である『ラストゲーム』(天乃忍/白泉社)や『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(原作:山口悟 キャラクター原案・コミック:ひだかなみ/一迅社)を参考にしています。
『プリキュア』『薬屋』からの影響
――桜花とオルバが誕生した背景は?
めらの村:桜花は『プリキュアシリーズ』の歴代主人公を参考に作り上げました。戦うヒロインの正義感の強さと可愛さを取り入れるように心がけました。ピンクモチーフにしたかったため、ベタですが桜モチーフのデザインにしています。また、平成の時代に流行った気の強いヒロイン像が好きなので、桜花の性格面に反映させました。
――オルバはどうですか?
めらの村:オルバは『キラキラ プリキュアアラモード』のジュリオと、『ALIEN STAGE』のルカ、スクエニ版『薬屋のひとりごと』(原作:日向夏・キャラクター原案:しのとうこ・作画:ねこクラゲ/スクウェア・エニックス)の壬氏など、アニメや漫画の登場人物を参考に作り上げました。悪魔の象徴の一つである黒山羊をモチーフに取り入れています。恋愛によって情けなくなるイケメンを目指して描きました。
——オルバが桜花の好きなところは、どう考えていきましたか?
めらの村:桜花は“強くプライドが高いがポンコツ”というキャラ造形です。「桜花が忘れたいドジな部分をオルバがほめることで桜花が赤面する、という流れにしよう」と決めていました。桜花の可愛いドジなエピソードは、担当さんからもアイデアを出してもらって固めていきました。
——2人のやり取りをよりキュンキュンさせるため、作画面で意識したことは?
めらの村:より感情がこもった表情になるように意識して作画しました。赤面した顔が好きなので、その場面はいい表情になるように気合いを入れています。
――今後のめらの村さんの目標などを教えてください。
めらの村:今後も引き続きXとpixivをメインに漫画を載せていく予定です。有料電子漫画の配信もしてみたいです。また、より意欲的に「コミックマーケット」や「コミティア」といったイベントに参加していきたいと思っています。
より多くの人に「面白い」「続きが気になる」と思ってもらえる作品を目指して描いていく予定です。以前よりも漫画を載せる頻度が上がると思いますので、楽しみにしてもらえたらと思います。