【漫画】恋も勉強も夢中になれないギャル、一目惚れしたのは画家!? 話題のSNS漫画『奏のララ』


――約1.4万のいいねが集まっていますが、手応えはいかがですか? 要因についても思うところがあれば教えてください。

西宮瑠花(以下、西宮):編集部の方々が、SNS上で見てもらいやすい時間帯やテキストを考えてくださったり、先輩漫画家のアドバイスのおかげで今回色々な方々の目に留まることができた思ってます。

 また、作品を応援してくれている読者様が個人ラジオでお話してくださったり、Xに感想を呟いてくださっているので、本当に周りの方々の応援のおかげです。

――漫画『奏のララ』制作のきっかけについて教えてください。

西宮:以前に私が描いたギャルの登場するショート漫画を今の担当さんが見て連絡をくださりました。

 その後の連載に向けてのお打ち合わせの中で「ギャル」に加えて「恋愛を主題にしない」や「田舎」、「油彩」の要素を織り込んだ青春漫画に挑戦しようとなったのがきっかけです。

――「ギャル×絵画」は興味深い着想だと思いますが、これについては?

西宮:これからのララの絵画センスがどうなっていくのか楽しみですね。先の展開をほとんど決めずに制作しているので、これからどうなるか私もドキドキしています。

――制作に当たって、ギャルや画家について研究されたりはしたのでしょうか。

西宮:ララの見た目は、都会に憧れる田舎のよくいるギャルを目指しました。なのでモデル雑誌に載るようなギャルではなく、ドンキにいそうでどこか身近なギャルを参考にしていますね。画家についてはララと同様に無知ですので、担当さんや周りの方々に教えてもらいながら制作しています。

――物語を考える時にアイデアを得るものや苦労することは何でしょう?

西宮:デビューまでたくさん絵を描いてきましたが、お話作りはあまり経験を積んでこなかったので修行中です。読切の物語作りと、連載の物語作りは同じようで同じではないと連載してから学びました。インプットとアウトプットがまだまだ不得意なので、まずは難しいことは考えずに楽しい経験を積むことから始めています。

 最近は少しずつ都内に出るようになったので楽しみが増えました、思わぬところにアイデアが転がっていて勉強になります。

 銀座に取材にいった際、アートアクアリウムには思いつきで入ったのですが想像以上に素敵なところで感動したので作品にも織り込んでいきました。先日は若手の画家さんのアトリエにお邪魔させていただき、たくさんの刺激を得ることができました。

――作画やキャラデザインについてはいかがでしょう?

西宮:大切にしたのは、奏の長髪やゆり子のリボンなど「わかりやすい特徴」+「こういう子探せばどこかにいそう」という親近感。ヘアスタイルや服装は適度に変化させて、なるべく読者にもキャラクター達にも楽しんでもらえるように心がけています。

――憧れ、影響を受けた作品や作家はいますか?

西宮:子どもの頃に読んでいた作品に影響を強く受けていると感じています。『スーパーマリオくん』や『ケロロ軍曹』、『らんま1/2』などをよく読んでいました。 少女漫画ですと、『だぁ!だぁ!だぁ!』や『好きです鈴木くん!!』が好きでした。

 小学生の頃、図書室に『シャーロックホームズ』シリーズや『ブラックジャック』、『はだしのゲン』などが置いてあったのでそれを読むのが楽しかった思い出もあります。いつか憧れの漫画家さんにお会いするのが夢です。

――ちなみにゴールデンレトリバーを飼われているそうですね。

西宮:名前は「いと」です。ペットの魅力は、生き物に真剣に向き合う中で葛藤したり癒されたりするなかで、人生に充実感を与えてくれることだと思っています。あと在宅ワークをしているとつい運動不足になってしまうので、お散歩に連れ出してくれる愛犬に助けられています。

 お散歩中に吸う空気がとても美しく美味しいので、リフレッシュになりますね。ただ、ゴールデンの子犬は大怪獣なのでなかなか手を焼いています……(笑)。

――作家としての展望、なりたい作家像を教えてください。

西宮:自分の中で『奏のララ』は紙単行本科とメディア化が目標です。作家としては、今後細く長く続けられればいいなと思っています。

©︎ Ruka Nishiyama / Cygames, Inc.

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