【漫画】幼く純朴な人魚で一攫千金……? 種族を超えた慈愛を描くSNS漫画『幼人魚とお人好し』が泣ける


――約9.1万のいいねが集まっていますが、ご自身としてはいかがですか。

橋本:ここまで多くの方に読んでいただけたのは運が良かったのだと思っています。考えられる要因の一部としては、当初単発として描いた最初の2コマが、わかりやすくて人を選ばない内容だったから広く受け入れていただけたのではと。

――人魚を食べようとする不思議な導入から、予想もつかない展開へ向かう本作の制作のきっかけについて教えてください。

橋本:「人魚の肉を食べると不老不死になる」という通説を起点に「それを利用して金儲けを目論む人間」、「どうやって騙す?」、「引っかかるのはきっと無知な人魚」、「でもそこで人間の良心が痛んだら……?」と連想していきました。

――物語は普段どのように着想されるのでしょうか?

橋本:きっかけになるのは「好きなもの」。それは関係性・キャラクター像・展開などさまざまで、これまで読んできた本や漫画、魅力的だと思った人たちによって形成されています。

 ひとつ取っ掛かりを見つけて、そこからバーッと掘っていくイメージですね。キャラクターができた後は「このキャラクターならこうするはずだ」と考えています。

――作画やキャラデザインについて、こだわりや意識していることはあります?

橋本:絵を描くのが得意ではないので、楽しく描けることが第一です。あとは考えた話をきちんと漫画にできるよう、毎回小さなチャレンジを積み重ね、その時々のベストを心がけています。

――昨年は『殺す時間を殺すための時間』のプロモーションマンガ制作をイチコマで担当されていました。珍しい活動ですが、こちらについては?

橋本:イチコマさんが運営するクリエイター支援プロジェクトに会員クリエイターとして登録しています。会費や活動の制限なく、お仕事のご紹介や創作活動の支援などのサポートを受けることができ、『殺す時間を殺すための時間』のプロモーションマンガ制作もイチコマさん経由で担当させていただくことになりました。

――将来どのような漫画家、クリエイターを目指しているのか気になります。

橋本:描いた漫画を読んでもらうことがとにかく嬉しいので、できるだけ長く活動して行きたいと思っています。私にとっての好きな作品がそうであるように、読んでくれた方が人生の中でふと思い出すような漫画を描けたら最高です。読んでもらうためのセルフプロデュースができるようにもなりたいです。

――憧れ、影響を受けた作品や作家は?

橋本:ナガノ先生の絵と漫画に強い憧れがあります。強く影響を受けていると思うのは、子どもの頃から学生時代までに触れた作品が多いです。

 具体的な作品名でいうと『一千一秒物語』、『デ・ジ・キャラット』、『少年アシベ』、『伝染るんです』『夢使い』、『自虐の詩』、『CRYSTAR -クライスタ-』。またスピッツの歌詞にも惹かれました。

――2025年の展望を教えてください。

橋本:昨年はXで自主連載をして無料Kindleにまとめて配信しようと思い立ち、実際やってみたら予想外に大勢のみなさんが読んでくれて嬉しかったです。2025年もやってみたいことに取り組んで楽しく活動を続けていけたら。

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