【2025.1.14 週間漫画ランキング】『キン肉マン』なぜ令和の時代も愛される? ブロッケンJr.が活躍する新作アニメ効果も

 1月14日付け日販調べ週間漫画ランキングで9位にランクインしたのは、2025年1月12日よりアニメ第3シリーズ2期の放送が始まった、ゆでたまごによる『キン肉マン』89巻(集英社)。1979年の連載開始から実に45年、累計発行部数は7800万部を超える昭和から令和を駆ける名作だ。

 1983年から始まったアニメ放送は平均視聴率が20%を超える大ヒット。さらにミニチュアフィギュアのキン肉マン消しゴム通称「キン消し」は累計販売数1億8千万個を記録し、作中の必殺技「キン肉バスター」は他作品でも頻繁にパロディとして使用されるなど、昭和を代表する作品であることは言うまでもない。

 プロレスを題材にしているものの、その実ファンタジー要素も強く、あからさまに武器を持っている超人や、体が大きなバネそのものな超人など、各キャラクターの特色も濃くバラエティーに富んでおり、ギャグ要素からシリアスな展開までてんこ盛りだ。今ではおなじみとも言える、バトル漫画における力の数値化は本作の「超人強度」が始祖とも言われており、少年漫画の礎的存在である。

 そんな本作は、2024年7月よりアニメ第3シリーズが放送され、本年1月12日からはシリーズ2期が始まっている。個性的なキャラクター達が1対1のガチンコタイマンバトルを繰り広げる様は、『ケンガンアシュラ』『終末のワルキューレ』など現代のヒット作品にも通底する構図であり、令和アニメとして若年層でも抵抗なく楽しむことができる。

 SNSではドイツの超人名家「ブロッケン一族」のブロッケンJr.に注目が集まっている。作中で女性人気No.1になる甘いマスクと、熱い心の持ち主であり、正義超人としてキン肉マンらと共に悪魔超人と熱い戦いを繰り広げている。

 しかし、ラーメンマンがブロッケンJr.の父の仇だったこともあり、正義超人と敵対関係にあった過去を持つ。お互いが激しく流血する戦いの末に2人は和解するのだが、そこで芽生えた師弟のような絆、そして自分の復讐より人助けを優先するブロッケンJr.の優しさが、視聴者の心を鷲掴みにしているようだ。

 1分にまとめられたブロッケンJr.の煽りVTR動画には、「全ブロッケンファンが待ち望んだ瞬間がもうすぐだぜ」や「子供の頃からの最推し」といったコメントが寄せられており、ブロッケンJr.ひいては本作への期待値の高さが伺える。アニメを通して伝説的な名作である『キン肉マン』に触れてみるのもいいだろう。

【煽りV】ブロッケンJr. / Brocken Jr.

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