『HUNTER×HUNTER』幻影旅団はもうすぐ壊滅する? 「王位継承編」で次々と描かれる不吉な兆候
※本稿は『HUNTER×HUNTER』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。
魅力的な敵キャラクターが数多く登場する『HUNTER×HUNTER』のなかでも、とくに随一の人気を誇る幻影旅団。しかし現在『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が進行している「王位継承編」では、そんな彼らに“壊滅フラグ”と呼ぶべき不吉な兆候が次々と現れている。この先、一体どのような運命が待ち受けているのだろうか……。
まずは現状から振り返っておくと、幻影旅団は新大陸を目指す大型船のブラックホエール号(B・W号)に乗り込んでおり、船内のどこかにいるというヒソカを殺害するために団員たちが奔走している。しかし一部のメンバーは成り行きからカキン帝国のマフィアたちの抗争に巻き込まれ、先が読めない展開に突入している状況だ。
とくに注目すべきは、船内の勢力図において幻影旅団が四面楚歌に近い状態となりつつあること。ノブナガ、フェイタン、フィンクスはカキンマフィアのシャ=ア組、シュウ=ウ組と手を組み、エイ=イ組を討伐するために動いているが、事態はそう簡単に進みそうにない。
11月11日に発売された『週刊少年ジャンプ』50号掲載の第406話では、シュウ=ウ組の構成員・リンチが殺害されていることが周囲に発覚。若頭・ヒンリギはその犯人が幻影旅団ではないかと疑っており、復讐を宣言した。リンチを手にかけたのはボノレノフだったが、ヒンリギの側からすれば同じ幻影旅団のメンバーということで、エイ=イ組討伐の混乱に乗じてノブナガたちを襲おうとする可能性もありえるだろう。
また第405話では、シャ=ア組の若頭・オウが表向きノブナガたちに協力する素振りを見せつつ、モノローグでエイ=イ組に与しているかのような言葉を残していた。こうなるともはや敵はエイ=イ組だけでなく、実質的には三つ巴の勢力すべてと敵対しつつあるように見える。
他方、本来の敵であるヒソカとの戦いも間近に迫っている印象。ボノレノフはすでに同じフロアに辿り着き、その存在を目視で確認している。クロロはヒソカとの戦いに備えて、カキンの「三種の神器」を盗むことで、自身の能力である「盗賊の極意」を進化させようとしているようだが、それは戦闘準備が整う前にヒソカと接敵するリスクが高くなることを意味している。
さらにクロロはまだ知らないはずだが、「三種の神器」がある第1層には幻影旅団を憎むクラピカも待ち受けている。すなわちカキンマフィアとヒソカ、クラピカとの敵対が現実味を帯びつつあるのだ。
そして幻影旅団の崩壊を予想させるのはこうした戦況だけでなく、さまざまな“不吉なフラグ”が描かれてきた。