『呪術廻戦』最強キャラは虎杖と伏黒なの? “最終回時点”での呪術師たちの戦闘能力

実は最強になっているかもしれない伏黒恵

  他方で禪院真希はこれまで二度にわたる覚醒イベントを経験しており、「禪院甚爾に並ぶ鬼人」と称されるほどの実力をもつ。「新宿決戦」では宿儺との戦いを通して、その到達地点が明かされた。

 たとえば真希は第252話にて、宿儺の「世界を断つ斬撃」を見切って回避。これは他の誰にもできなかった芸当であり、宿儺からも「他の術師より俺の術がよく見えているな」と認められていた。さらには鹿紫雲一や日車、乙骨を差し置いて、「宿儺の食指を最も動かした」相手と評されている。

 とくに驚くべきは、宿儺の斬撃が幾度も直撃した上、「黒閃」を2回にわたって浴びているにもかかわらず、前線に復帰し続けたことだ。タフネスとアジリティに関しては、おそらく作中トップだろう。

 また作中では明示されなかったものの、伏黒恵も驚異的な成長を遂げているかもしれない人物だ。「新宿決戦」では宿儺の受肉体として肉体を乗っ取られていたが、むしろそのことによってポテンシャルが引き出された可能性がある。

 というのも伏黒は、若くして「嵌合暗翳庭」という領域展開を身に付けつつあるが、そのクオリティはいまだ未完成。そして領域展開の完成度を高めるには、結界術に精通している必要があるが、宿儺はまさにその第一人者だった。宿儺の結界術のレベルは、“神業”とされる「結界を閉じない領域」を軽々展開できるほどだ。

 「新宿決戦」にて、宿儺はそんな最高峰の技術による領域展開を幾度も見せ付けていた。だとすれば、その感覚を叩き込まれた伏黒は結界術のレベルが格段に上がっているのではないだろうか。すでに領域展開が完成に至っていてもおかしくはなさそうだ。

  そのほか術式の運用や呪力の制御などに関しても、一気にレベルが底上げされていることが予想される。実際にそうした影響の1つなのか、エピローグでは式神の玉犬が以前より巨大化しているように見えた。さらに可能性の話でいえば、宿儺に受肉されていた虎杖が「御廚子」を会得したように、伏黒の身体に新たな術式が刻まれていることもありえるだろう。

 “呪いの王”との壮絶な戦いを終えて、呪術師たちはどのような境地に到達したのだろうか。本編は大団円を迎えて幕を閉じたものの、今後何かの形で新たな戦いが描かれる日が来ることを願いたい。

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