『呪術廻戦』最強キャラは虎杖と伏黒なの? “最終回時点”での呪術師たちの戦闘能力

(c)芥見下々/集英社

※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。

  芥見下々のマンガ『呪術廻戦』が、9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号にて完結を迎えた。最終章となった「人外魔境新宿決戦」編では、“空白の1カ月”における修行や両面宿儺との死闘を経て、多くのキャラクターが成長を遂げていたことが印象的だ。そこで本稿ではあらためて、作品終了時点での呪術師たちの戦闘能力について考えてみたい。

  おそらく、もっとも大きな成長を遂げたのは虎杖悠仁だろう。「新宿決戦」以前の虎杖は、何の術式も使えず、生まれ持ったフィジカルを呪力で強化して戦うだけだった。戦闘能力でいっても、「渋谷事変」で脹相に敗北するなど主人公にしては戦績が芳しくなく、宿儺からは「オマエはつまらん」「興が湧かん」と言われてしまうなど、散々な扱いだった。

  しかし最終決戦が始まるまでの修行期間で反転術式を身につけ、何度致命傷を受けても立ち上がる姿を見せ付けた。そして「呪胎九相図」の四番~九番を体内に取り込んだことで、脹相や加茂憲紀と同じ術式「赤血操術」を習得。さらには宿儺が受肉していた影響で、その術式である「御廚子」も使えるようになっていた。

  極めつけは、領域展開の習得だ。詳細な効果は不明だが、第264話で領域展開の発動を宣言した後、宿儺の魂を虎杖の故郷である岩手の原風景に呼び寄せるという不可思議な現象を引き起こしていた。

  元々の身体能力が作中最高レベルだった虎杖が、肉弾戦と相性のいい反転術式と2つの術式を手に入れ、領域展開まで使えるようになったとあれば、その実力は特級術師以上ではないだろうか。

  また、日車寛見も「新宿決戦」で圧倒的な成長を見せた呪術師。そもそも並外れた才能をもっており、呪術の存在を知ってから2カ月足らずで宿儺とある程度やりあえるレベルに到達している。そのポテンシャルは、宿儺が「限りなく俺に近いレベルで術式を運用できている」と褒め称え、ナレーションで「五条悟と並ぶほどの才能の原石」と評されたほどだ。

  そんな日車は戦いながら成長を遂げ、土壇場で反転術式を習得し、失った腕を再生してみせた。成長速度という点では、全登場人物のうち1番かもしれない。成長という意味では、乙骨憂太の現状も気になるところ。五条との入れ替え修行を経たうえで、宿儺戦では五条の肉体を乗っ取るという経験まで積んでいる。

  元々乙骨は五条以上の呪力量を誇るハイスペックな術師だが、五条からは呪力操作が「雑」だと指摘されていた。しかし今回の戦いでは、「無下限呪術」のために精密な呪力のコントロールを強いられたため、弱点だった呪力操作の精度が格段にレベルアップしていそうだ。

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