全て回収できるの?『呪術廻戦』完結間近ーー虎杖や宿儺に関して残された“謎”をまとめて紹介

(c)芥見下々/集英社

※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。

  およそ6年半にわたって連載が行われてきた芥見下々のマンガ『呪術廻戦』が、9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号にて完結を迎える。残されているのはあと3話ということで、ここから物語が一気にまとめ上げられていきそうだ。

  そこで今回は、まだ作中で回収されていない謎や伏線をまとめて紹介。初期から現在に至るまでの描写を振り返り、気になる要素をピックアップしていきたい。

  まず主人公・虎杖悠仁に関しては、色々なところに謎が残されている。たとえば単行本24巻に収録されている第215話にて、虎杖の顔を見た宿儺は裏梅に対して「あの播磨」の人物に似ていると発言していた。これは「簡易領域」を編み出した平安時代の呪術師・蘆屋貞綱のことではないかとも考察されているが、真相はいまだ明らかになっていない。

  そもそも虎杖の出自は謎が多く、本来双子として生まれるはずだった宿儺の“片割れ”の魂が現代にまで放浪し、羂索とつがったことがルーツだと説明されていた。つまり母は羂索、父は宿儺の片割れにあたるわけだが、それに加えて蘆屋貞綱の血統も汲んでいるということなのだろうか。

  また虎杖は、東堂葵や脹相などと接触した際、相手に「存在しない記憶」が宿るという描写があったことが印象的だ。これは何らかの能力ではないかと囁かれていたが、2021年放送の『漫道コバヤシ』(フジテレビONE)にて、作者・芥見下々が虎杖の能力ではないと明かしたこともあり、考察が下火になっていた。

  ところがそれから長い時間を経て、第265話にてふたたび「存在しない記憶」を連想させるようなシーンが登場。領域展開を発動した直後、宿儺と共に故郷・岩手の風景を見て回る虎杖の姿が描かれた。

  今の虎杖は「御廚子」と「赤血操術」の術式を使えるものの、宿儺を虎杖受肉時の姿に戻し、故郷の散策に付き合わせたという現象については説明が付かないため、やはり“隠されたポテンシャル”があるのではないか……と想像する読者は多いようだ。

  そもそも虎杖の領域展開については、まだその名称も明かされていないので、今後あらためて詳細が描かれることに期待せざるを得ない。

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