【漫画】もしもシンデレラがムキムキのマッチョだったら? 予想の斜め上を行く筋肉礼賛漫画がおもしろい

ーー作中では有名な漫画のパロディも数多く見受けられました。

赤信号:少年漫画が大好きなので、リスペクトしている作品のパロディはたくさん入れました。誰もが知る大先生の漫画から引用しているので、怒られたらどうしようとも思っていましたが(笑)、読者さんからは好評でホッとしました。かぐや姫の帝が自分が投げた柱に乗って移動するシーンや、急ぐからこそダッシュするシンデレラのシーンは、原作を知る方ならピンとくると思います。

ーー今回の単行本化にあたり、描き下ろし作品も収録されています。

赤信号:ネットで発表した作品の多くは1作あたり4ページほどですが、描き下ろし作品は他のエピソードよりもページ数が多く読み応えがあると思います。また各ページの下部には作中に登場したマッチョなキャラのパラパラ漫画も掲載されています。計4本収録されているので、こちらもぜひ楽しんでみてください。

ーー終盤に収録された描き下ろし作品『ジャックと豆の木とトレーニーたち』は、他のエピソードとは異なる展開が描かれました。

赤信号:最終回に登場人物が集合する展開が好きなので、僕もその展開をやってみたいと思って描きました。また登場するおじいさんが話す筋肉に関する台詞は、真面目なものばかりなのに、なぜか面白くなってしまって……。コメディ作品でありつつも筋肉の魅力を伝えたいという本作のテーマを表現できた、いい最終回になったと思います。

 作中に登場するキャラは皆ふざけているわけではなく、真面目にトレーニングをしているし、真面目に筋肉を愛しているーー。そのことを作中で描ければと思っていました。実際、読者の方からいただいたファンレターに「この漫画を読んで自分もトレーニングを始めました」と書いてあったこともあり、ちゃんと筋肉愛が伝わっているんだなと感じました。

ーー赤信号さん自身は、トレーニングをしてどんなメリットを感じましたか。

赤信号:漫画を描き始めてから本格的にトレーニングを始めましたが、そのなかで得た気づきは面白いものばかりでした。現在は育児が忙しくなかなかトレーニングができていませんが、子育ては日々体力をつかうので、身体を鍛えておいてよかったです。育児も、仕事も、体力はすべての土台となるので身体を鍛えておくことに越したことないと実感しています。育児がひと段落したらトレーニングを再開したいです。

■漫画情報
『全てを筋肉で解決する童話』
著者:赤信号わたる
価格:990円
発売日:2024年3月21日
出版社:双葉社

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