THE RAMPAGE 川村壱馬が目指す“一番星”とは? 「強くありたいと願う人達のロールモデルに」
音楽は言語の壁さえも越える
――壱馬さんが“兄貴”と慕うØMIさん(三代目 J SOUL BROTHERS)も、昨年、フランス・パリで撮影したフォトエッセイ『LAST SCENE』を発売されましたが、ØMIさんには相談したんですか?
川村:しなかったです。ØMIさんがパリで撮影されたのを知ったのが、撮影中だったので。2日目にディエップ城で撮影したんですけど、その帰り道に初めて聞いたんです。だから、「似たようなカットにならないかな? 場所被りとか大丈夫かな?」って、ちょっと心配になりました(笑)。でも、写真を見比べたら全然違う雰囲気に仕上がっていたので、今、ホッとしてます。
――三代目のみなさんにとって、パリは仕事で訪れる機会の多い街のようですし、壱馬さんにとっても、数年後には馴染みの街になるんでしょうね。THE RAMPAGEでフランス公演をした流れで、メンバーに「この城、俺が撮影した城(ドヤァ)」って紹介したりして。
川村:あはははは。
――THE RAMPAGEは近年、タイや韓国などアジア圏での活動が増えてきていますが、海外進出についてはどう考えていますか?
川村:EXILE TRIBEには、BALLISTIK BOYZやPSYCHIC FEVERのように海外進出に重きを置いている後輩グループもいますし、彼らと比べるとTHE RAMPAGEは日本国内での活動が多いんですが、僕らも海外での活動は大事なプロジェクトだと考えています。
――それこそ2ndシングル『FRONTIERS』(2017年リリース)の頃から、カップリングに『Lightning (English Version)』を収録するなど、海外の方を意識したアプローチをしてきましたし、壱馬さんとしては“満を持して”という感覚でしょうか。
川村:はい。当時は漠然とした夢でしたけど、結構早い段階から、いずれは海外進出したいなと思っていました。そんな中、ここ数年でLDHのスタッフさんやアーティストが海外との繋がりを強くして、海外進出の基盤を作ってくれて。ようやくTHE RAMPAGEも大きな一歩を踏み出せたので、日本国内の活動に力を入れながらも、今後は少しずつ訪れる国を増やしていけたと思っています。
――海外でライブをする際に意識していることはありますか?
川村:日本も海外も変わらず、その会場に来てくれている人を満足させられるように、良いパフォーマンスをする。それだけですね。
――昨年11月に初めて韓国で行われたファンコンサートでは、韓国語でのクイズコーナーもやっていたそうですし、積極的に現地の言語を使うことも、心がけていることでは?
川村:確かに、現地の言語で話すとめっちゃ喜んでくれますし、なるべくその国の言葉を覚えて、いろんな国の方と言葉を交わしていきたいなとは思います。でも、それ以上に良い音楽、良いパフォーマンスから伝わるものが大きいということを、昨年の海外公演で感じました。音楽は言語の壁さえも越えるんだなって。
――実際に現地に足を運んだことで、実感したんですね。
川村:他にも、以前から、インドネシアには『HiGH&LOW THE WORST』(川村の主演作)をきっかけに僕を知ってくださっている方がたくさんいるという話を耳にしていたんですが、タイもハイロー人気がすごくて! 昨年は何度かタイでライブをさせていただいたんですけど、初ライブの時に、『SWAG & PRIDE』(HiGH&LOW THE WORST主題歌)の曲振りで「行くぞ、てめぇら!」って叫んだら、ものすごい歓声が返ってきて圧倒されました。
――日本では「行くぞ、てめぇら!」は絶対に盛り上がる定番のセリフですけど、海外で言うのは緊張したのでは?
川村:ちょっとビビッちゃって、ライブ前に「この構成だと、お客さんが誰もハイローを知らなかったらシーンってなるよ。“行くぞ、てめぇら”やめとく?」って言ってました(笑)。でも、思い切ってやってよかった! これからも、音楽の力、エンタメの力を信じて、世界にTHE RAMPAGEの魅力を発信していきたいと思います。
――『HiGH&LOW』で描かれる日本独自の不良文化や、アニメーションで魅せる『BATTLE OF TOKYO』は、フランスの方にも響きそうですね。フランスでは日本のアニメの人気が高いそうですし、毎年パリでは日本のカルチャーを紹介するジャパンエキスポ(Japan Expo)を開催しているので、壱馬さんとは、そういう意味でも親和性が高そうだなと。
川村:(ハッとした表情で)そうですよね!? 僕、アニメ・漫画といったオタク文化と馴染みが深いですから(笑)。言われてみれば、初日に撮影させてもらった場所でも、日本の漫画の人気を感じたんですよ。一般の方のお宅を1日貸していただいて、その一室で撮影させてもらったんですけど……おそらく学生さんなのかな? 直接お会いしてはいないんですが、部屋に日本の漫画がいっぱい並んでたんです。フランス語に翻訳されたものが。それを見て「フランスの方も日本の漫画を読むんや?」って思ったのを、ふと思い出しました。写真集を撮影していた時はフランス=ファッションの街っていうイメージが強かったんですけど、フランスの方とはそっち方面でも仲良くなれそう(笑)。
――ファッションや音楽の仕事よりも先に、日本のオタク代表として世界進出する可能性が出てきましたね。
川村:あはははは! そうなったら最高ですね。