『東リベ』花垣武道は超有能? 大物たちに気に入られる“昇進力”と結果を出す“実行力”を考察
愚直な実行力と運のよさも兼ね備えるタケミチ
「東リべ」に欠かせない要素の一つといえば「タイムリープ」だ。タケミチは当初、かつての恋人である橘ヒナが死亡する未来を避けるためにタイムリープを重ねるのだが、同じ時間を何度も繰り返す「ループ」はできないため、仮説を立てた上での一発勝負で、未来を好ましい方向に変える必要があった。
もちろん全ては計算通りには進まず、タケミチはその場その場で“自分の心”に従った臨機応変な判断を続けていく。一つの行動でバタフライエフェクト的に大きく未来が変わる状況のなか、考え、実行し、ベストエンドを手繰り寄せていく推進力は、一番の協力者である橘ナオト、早々に彼がタイムリーパーだという告白を信じた松野千冬など、事情を知る人々の信頼を勝ち取るに十分だ。
その愚直さが無関係とは思えない強運も持ち合わせており、あらゆる絶望的な未来への選択肢を打破してきたタケミチ。公式には「冴えない生活を送る青年」であり、情けなく思える面も少なくないが、実際には超有能で、知らず知らずのうちに多くの人が巻き込まれるカリスマ性を備えていたと言えるだろう。見習える点は見習い、現実に存在するなら必ず仲間にしたい、真のヒーローなのである。