【漫画】悪役令嬢モノのセオリーが通じない!? まったく新しいロマンスファンタジー『よくある令嬢転生だと思ったのに』を試し読み
近年で人気が定着した異世界転生ファンタジーのなかでも、大きなトレンドになっている「悪役令嬢」作品。宮廷世界を舞台にしたロマンスファンタジー作品を愛好していた主人公が、あの手この手でヒロインを蹴落とそうとする性悪な令嬢に転生し、悲惨な末路を変えるべく奮闘するーーという構成の物語で、多くのヒット作が生まれている。
そんななか、「お馴染みの展開に少し飽きてきた」という人におすすめしたいのが、LINEマンガで独占配信されているwebtoon『よくある令嬢転生だと思ったのに』(原作:lemonfrog/脚色:DOYOSAY/絵:A-Jin)だ。メタ的なタイトルからもわかる通り、悪役令嬢モノのセオリーだけでは攻略できない、新鮮な展開が続いている。
主人公は会社員の保坂百合子、28歳。会社では先輩からあらゆるパワハラを受け、退勤後は彼氏の浮気現場を目撃。家に帰って趣味のウェブ小説を読もうと思っていたら、甘やかされて育った兄に金を無心された挙句、階段から転げ落ち、命を失ってしまう。そんな不遇すぎる百合子が転生したのは、前の晩に一気読みしたロマンスファンタジー小説の世界。政略結婚を控えた令嬢・エディットとして転生するが、夫に殺される運命の悪役でーー。
悪役令嬢ものも熟知している百合子=エディットは、このジャンルのセオリーに則って運命を変えようとするが、すぐに小説では描かれていない真実を知ることになる。エディットは家では使用人にすら虐げられ、一家の利益のため「悪女」であることを強制されていたのだ。思いやりのある行動を心がけ、主要なサブキャラに気に入られる……のようなやり方だけでは、悲惨なエンディングから逃れられそうもない。
とはいえ、作品全体として陰鬱なものになっていないのが面白い。家では虐げられ、政略結婚で移住した公爵家では悪女と警戒され、基本的に仲間のいないエディットだが、前世があまりに不遇だったこともあり、「豪華なお屋敷でひっそりと贅沢して過ごす」ことを楽しむ強かさがあり、とにかくたくましい。エディットをスパイだと考え、まったく愛情を向けない夫のキリアン、“原作小説”の主人公で可憐だが何か裏がありそうなリゼなど、一筋縄ではいかないキャラクターは誰もがとても美しく、宮廷世界の煌びやかさもあって、目にも楽しい。「かわいそう……」ではなく、「がんばれ!」と応援したくなるような物語なのだ。
果たして百合子=エディットは、逆風吹き荒れる二度目の人生を充実したものにできるのか。思わず感情移入してしまう第一話から、彼女の逆転劇と、その先にありそうな甘いロマンスを楽しみにしていただきたい。
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