『呪術廻戦』最凶の呪術師・両面宿儺 モチーフになっているのは”料理”それとも”岐阜県の地名”どっち?

 

 岐阜に実在する「宿儺鍋」とは?

 宿儺は架空のキャラクターではなく、元はといえば『日本書紀』などに出典がある。そこでは『呪術廻戦』と同じく、邪悪な怪物という扱いだった。

 しかしその一方、岐阜県の飛騨地方では正反対のエピソードが伝えられており、宿儺は民を守る英雄だったとされ、悪い龍を退治した逸話などが残されている。

  ところで岐阜県の飛騨大鍾乳洞には、宿儺の逸話にちなんで、直径約6メートルの「日本一宿儺鍋」が展示されている。この鍋は、体長が3メートル以上あったとされる宿儺が、民からの好意で鍋を振る舞われた逸話に由来して作られたそうだ。

  地元の祭である「飛騨にゅうかわ宿儺まつり」では五穀豊穣を願い、この巨大な鍋いっぱいに地元の農産物を煮込んだ料理「宿儺鍋」が2007年まで作られていたという。なお、この逸話では自分より小柄な民を気遣った宿儺が、わざわざ外で食事をとったことも伝えられており、『日本書紀』とは全く異なる人物像となっている。

 何かと料理や食に縁がある宿儺だが、『呪術廻戦』では一体どんな存在として描かれるのだろうか。術式の秘密が明かされる日が楽しみだ。

関連記事