『HUNTER×HUNTER』で考えると、悟空やルフィは何系の能力者? ヒソカ式“オーラ別性格診断”をもとに考察

 人気漫画『HUNTER×HUNTER』が12月26日発売の「週刊少年ジャンプ」新年4・5合併号で、“週刊連載”に終止符を打った。今後は掲載ペースを変えるとのこと、連載再開の時期等、発表が待たれる状況だ。前回の休載は2018年52号~2022年47号までの3年11ヶ月に及んでおり、そこまでの長期にならないことを祈りたいが、具体的な掲載プランが確定するにはそれなりの時間がかかるだろう。複雑な内容だった今回の10話分を振り返るにも単行本化のスケジュールは未定で、ファンにとっては手持ち無沙汰な時間が続くかもしれない(2023年5月に上演が予定されている舞台という楽しみはあるが)。

 一方で、『HUNTER×HUNTER』には想像を広げるのが楽しい設定が豊富だ。「グリードアイランドから持ち帰りたいカード」「日常生活で使える念能力」「弱小キャラの能力で強キャラに勝つための戦略」など、原作が進まない期間に思考を巡らせてみるのもいい。

 例えば、他の漫画の人気キャラクターを『HUNTER×HUNTER』式で考えるなら、その能力は何タイプだろうか。

 ヒソカの独断による「オーラ別性格分析」を参照すると、強化系は「単純で一途」、変化系は「気まぐれでうそつき」、「放出系」は短気で大雑把、「操作系」は理屈屋・マイペース、「具現化系」は神経質、「特質系」は個人主義・カリスマ性ありーーとなっている。

 例外も含まれるが、作中のキャラクターの傾向にはぴったり合っており、別作品で考えてもなかなか的を射ている。同じく冨樫氏の作品なら『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助は基本的に短気で大雑把な「放出系」(霊丸)だったし、また「デスノート」を夜神月の能力と考えれば、個人主義・カリスマ性ありの「特質系」的で、『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空は単純一途の「強化系」(界王拳、スーパーサイヤ人化)であり、大雑把な「放出系」(かめはめ波・元気玉)の特徴も備えていた……と、少年漫画キャラクターの類型をうまく押さえていることがわかる。

 それでは、長らく“漫画業界の主人公”を張っているといえる『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィはどうか。性格は「単純で一途」が近く、ゴムゴムの実が当初、「超人(パラミシア)系」に分類されていたことからも、体をゴムのように強化して戦う「強化系」というのがしっくりくる。「覇王色の覇気」も強化系能力が先鋭化したものと捉えることができ、「覚醒状態」で周囲に影響を与える能力は、クラピカの「緋の目」発現時に使用される絶対時間(エンペラータイム)に近い、状況限定の特質系能力と考えられる。

 麦わら海賊団の能力者では、「ハナハナの実」のニコ・ロビンが強力だ。性格としては、言葉は悪いが「神経質」が近いように思われ、自分の体の各部分をどこにでも花のように咲かせることができる……という能力を「具現化系」と捉えればしっくりくる。ロロノア・ゾロは悪魔の実の能力こそ持っていないが、飛ぶ斬撃「煩悩鳳(ポンドほう)」などは「放出系」(短気・大雑把)に見える。ウソップは設定上「気まぐれでうそつき」の「変化系」がぴったりで、念能力を覚えれば、「○○星」と名づけられる特徴的な弾丸のバリエーションが広がりそうだ。

 また、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ全体を考えてみるとなかなか面白い。「スタンド」はどんなものでも一定程度、「具現化」と「操作」が必要になる。そこから逆算すると、ジョジョの世界には「理屈屋・マイペース」「神経質」という要素を持ったキャラクターが多いという結論になるが、意外と当たっていないだろうか。ディオ・ブランドーはその上にカリスマ性があり、ザ・ワールドは「特質系」が上乗せされたスタンドと考えることができる。

 このように、他の作品のキャラクターたちの「特殊能力」と「性格」をオーラ別性格診断に照らし合わせると、類型が整理できて面白い。そんな考察を楽しみながら、『HUNTER×HUNTER』の連載再開を待ってみるのはいかがだろう。

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