『HUNTER×HUNTER』は次号を最後に休載に入ってしまうのか? 期待される“制作状況の共有”

 「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気作『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博)が、12月26日発売の新年4・5合併号で記念すべき400話を迎える。約4年に及ぶ休載期間を経て、物語が動き出したこととともに、キリのいい話数に到達することもファンにとって喜ばしいところだが、「401話がいつ掲載されるか」ということにも関心が集まっている。

 もちろん、そのまま新年6号に掲載されれば喜ばしい。しかし、「10話掲載→休載→連載再開&単行本発売」というスタイルが確立されつつあるなかで、400話は連載再開後の10話目にあたり、また作者の冨樫氏が制作状況を伝える公式Twitterが「No400…完成」(11月22日)とのツイートで途絶えていることからも、また休載に入る可能性も考えられる。

 『HUNTER×HUNTER』長期休載をあらためて振り返ると、2012年16号~2014年26号までの2年2ヶ月、そして2018年52号~2022年47号までの3年11ヶ月という履歴がある。冨樫氏は腰に持病を抱えており、体調が何より優先されるべきだということは大前提で、「何年でも待つ」という熱心なファンも多く抱える本作だが、先の見えないなかでの休載はあまりに長かった。「約4年」とざっくり考えると、『鬼滅の刃』や『約束のネバーランド』の連載期間がほぼおさまってしまう。「小学6年生が高校1年生になる」と考えれば、「少年漫画」としてかなりのディスアドバンテージになりそうだが、逆に言えば、それだけの時間を辛抱強く待っているファンがいることが、作品の面白さを物語っている。

 休載は仕方のないことで、むしろしっかり休んでほしい、と考えるファンは多いだろう。そのなかで期待したいのは、冨樫氏がここまでTwitterで行ってきた「制作状況の共有」だ。休載期間も、少しでも制作が進んでいることがわかればファンは安心して待つことができるし、制作が進められない状況が共有されれば、「冨樫先生が好きなゲームの新作が出たから」のような心ない憶測を呼ぶこともない。

 今週発売の「週刊少年ジャンプ」2023年3号では、長期休載中の『ルリドラゴン』のほか、『ONE PIECE』『僕のヒーローアカデミア』『ブラッククローバー』という人気作が掲載されておらず、『HUNTER×HUNTER』を読むために購入したという読者も一定数いただろう。「いつ休載に入り、いつ再開する」と明言はできずとも、その都度、状況が共有されるだけで、ファンのストレスは相当程度、軽減されるのではないだろうか。

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