【ONE PIECE】ギネス世界記録! 発行部数5億部突破から考える数字のトリビア

最終章に突入したことでより盛り上がりを見せている国民的漫画といえば『ONE PIECE』である。この度集英社から103巻が8月4日に発売され、発行部数がついに5億部を突破した。これは前人未到の記録であり、今後この数字を超える漫画はまず現れないのではないだろうか。

 具体的には、日本国内の累計発行部数だけで4億1000万部を超え、海外の累計発行部数は1億部以上であるという。つまり、全世界での累計発行部数は5億1000万部に達しているという。

 日本の漫画の発行部数で見るとランキング2位は『ゴルゴ13』で、現在の部数は3億部である。こちらもとてつもない数字だが、単行本の巻数を比較すると『ゴルゴ13』の205巻に対し、『ONE PIECE』はまだ103巻である。約半分の巻数でありながら5億部超えとは驚きで、1巻当たりの発行部数でも『ゴルゴ13』を大きく引き離していることになる。ちなみに『ONE PIECE』の初版発行部数は47巻連続で300万部を超え、この記録も破られることはないだろう。

 また、『ONE PIECE』と作者の尾田栄一郎は、現在「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録(R)に認定されている。今回の5億部突破で、自身が持つ記録を大幅に更新する形となった。まさに記録づくめであり、日本漫画界が誇るモンスターコンテンツであることがわかるだろう。

 さて、気になるのは印税の金額。漫画の印税は1冊当たり約10%と言われている。単行本の値段相場は484円なので、1冊ごとに約48円の印税が入ることになる。単行本の値段は出版された時期によって変わっているため一概には言えないものの、単純計算で48円×5億部=240億円であり、単行本の売り上げだけでおおよそ200億円以上となる。さらに、アニメや映画、グッズなどのロイヤリティ収入も含めると……天文学的な金額になりそうだ。

 1人の才能が作り出したコンテンツが、世界中にファンを獲得し、そして大きな金額を生み出す。漫画が生み出すパワーの凄さを実感させられる。

 尾田栄一郎は『ONE PIECE』がいよいよ終盤に入ってきたと明言している。これからは複線の回収が続き、作品世界の謎が解き明かされていくことだろう。とはいえ、まだ連載はしばらく続くと思われ、単行本も110巻以上は発行されるのではないか。いったいどこまで発行部数を伸ばすのだろうか。作品の内容とともに数字にも注目していきたい。

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