一般ウケしないマニアックな作品が漫画誌に掲載されるには? プロ漫画家が明かす“突き抜ける”強さ

 各種アプリやウェブサービス、SNS等の隆盛により、漫画やイラストを発表する場が急増し、ウェブ発の人気作品も多く登場するようになった昨今。プロを目指し、ステップアップしたいと考えるクリエイターも増えていると思われるが、そんな“漫画家/イラストレータの卵”の悩みに応える「添削動画」が人気を博している。

 なかでもYouTubeで15万人を超えるチャンネル登録者を抱え、常に高い視聴回数を記録しているのが、元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏だ。応募者のスタイルや長所に寄り添い、的確かつ愛のある添削が行われるため、クリエイターを目指していない視聴者からも人気が高い。普段は視聴者から寄せられた一見上手なイラストや漫画に対し、自身で手を入れながらポイントを解説し、“ビフォー・アフター”を見せるのが恒例だが、新たな動画企画として、11月より「3分間アドバイス」をスタートさせている。

 3月6日に公開された「【漫画添削45(前)】マニアな漫画でも掲載される方法~プロ絵師・週刊連載漫画家がその理由を教えます~」と題した動画では、その名の通りマニアックな題材をテーマにした作品でも一般商業漫画誌に掲載される方法を伝授。投稿者のプリシラさんはWebで作品を発表し、販売も行っているという。まさに現代らしい作品の発表をしているクリエイターなのだ。

【漫画添削45(前)】マニアな漫画でも掲載される方法〜プロ絵師・週刊連載漫画家がその理由を教えます〜

 そんなプリシラさんはとんでもなく大きなダンベルでトレーニングを行う女性を描いた一枚漫画を送ってきた。相当振り切れたテイストのイラストだが、技術力は抜群に高い。ペガサスハイド氏も「上手いですね。読者の目をちゃんと誘導している構成も素晴らしいですし、一枚の原稿から、ただ者ではないことが伝わってきます」と語った。

 しかしプリシラさんは「注意するべき点があればご指導ください」と原稿を送ってきた。その熱意を受け、ペガサスハイド氏は添削を始めた。まず指摘したのはダンベルが大きすぎるため元のイラストでは何を持っているか読者に分かりにくい点。それを説明するためにもペガサス氏はダンベルを持つ女性を正面遠くから描いたコマを用意した。さらに男性誌に掲載したいと願う場合は、より女性を美しくかつセクシーに描くことが大切と説いたペガサス氏。やはり読者が求めるものは何かをしっかりと考えることが大切ということだろう。

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